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熊本の水を守れ!工場のインチキを暴くリーガルアクション!

2024/10/06

//www.youtube.com/watch?v=9sTjUoov-O4&t=960s

熊本県のペテンについてだが、ひどい状況にある。
皆さん、覚えているだろうか。本来であれば、工場を建設する際には環境影響評価条例に基づいて、その工場が周辺環境にどのような影響を及ぼすのかを住民と話し合う環境影響評価を行わなければならない。TSMCは台湾で工場を建設する際には、地元住民と話し合いを行い、使用する化学物質や水の使用量、そしてそれが地下水脈に与える影響や排水による土壌汚染や環境汚染のリスクを全て開示しなければならない。しかし、今回のTSMCの(熊本)工場では、それが全く行われていない。

環境影響評価のことを通常は「環境アセスメント」と言い、「アセス」と略して呼んでいる。
もともとは第一工場は21ha(ヘクタール)の敷地しかないが、日量5000トン以上の排水があるので、本来であればアセス対象である。TSMCは当初、1日あたり1万トンの水を汲み上げると発表していた。
半導体製造には大量の洗浄水が必要であり、その結果として1万トン近くという大量の汚染水が出る。環境に影響が出るためアセスを行うという基準になっており、当時の熊本県の条例では、日量5000トン以上の排水がある場合、アセスの対象とされていた。

熊本県に問い合わせ、「毎日5000トン以上の排水があるなら、アセスの対象ではないか」と指摘したが、県からの回答は「半導体工場の水はほとんど蒸発してなくなるため、1万トンの水を使用しても5000トンの排水は発生しない」というものであった。
これが第1の嘘である。水で洗っているだけなので、ほとんどの水が蒸発するなどあり得ない。
例えば洗濯機で洗濯すると、水が大量に使われ排水溝から水が出てくる。この水が蒸発してほとんどなくなる、というような熊本県の説明が、本当だと思えるだろうか。

さらに、熊本県は排水量基準ではなく面積基準を適用し、「工業団地として面積で判断したので、25ha以下の工場はアセスの対象外である」と主張してきた。
であれば、次の第二工場は25haを確実に超えると見込んでいたため、絶対にアセス対象になると待ち構えていた。第二工場が25ha以下であったとしても、第一工場の21haと合わせて25ha以上になるのであれば、最初から25ha超える予定だったものを分割して建設し、環境影響評価の回避という違法行為をするために割ったと言われる対象である。

ということで、第二工場を建設するという発表があったらすぐにアセスをするように指摘しようとしていたら、なんと熊本県はわざわざアセスの要件を変更した。令和5年までは25ha以上の工業団地がアセス対象、令和6年からは50ha以上とする、とした。
その結果、第二工場は32haで(令和5年までは)アセスの対象だったはずが、条例変更で外れてしまった。熊本県はTSMCのためだけに法律を変え、アセスの対象外としたのだ。

熊本県のペテンはまだまだ続く。
一般的には、第一工場と第二工場を時期を少しずらして建設したとしても、合計で53haとして環境アセスの対象となる。当初から第一工場、第二工場が建設予定されていたなら、一体の建築物として環境アセスの対象となる訳である。
2つの建物が1つのものとみなされる場合には環境アセスを行わなければならないのだが、法律を逃れるために、意図的に2つに分割したのだろう。このような場合、外形上は2つの工場であっても、実質的には1つの工業団地としてアセスを行わなければならないのが、通常の法律の解釈である。

ところが、熊本県はTSMC利権を守るために、嘘の主張を始めた。「第一工場と第二工場は別計画であり、一体のものではない、よって環境アセスの対象外である」と主張してきた。
我々は「この2つの工場は一体のものであり、環境アセスを実施すべきだ」と主張しているが、熊本県は「第一工場と第二工場は全く関係ない別のものであり、第二工場はたまたま隣が空いていたからできたもので、全然関係ないからアセスの対象外だ」と言い逃れをしている。

ところが、第二工場を建設するためには都市計画法に基づく建設許可が必要となるのだが、第一工場と第二工場が一体でなければ建設許可は下りないという法律があり、ここで矛盾が生じる。
では、第二工場はどうやって建設許可下りたのかというと「第一工場と第二工場は2つで1つのものだから、都市計画法における許認可は不要だ」と言うのだ。

環境アセスを逃れるためには2つの工場は「別物」とし、都市計画法の建設許可を逃れるためには「一体のもの」と主張しているのである。このような矛盾した説明は、明らかにTSMCと熊本県によるペテンであり、日本人がバカだと思ってペテンで騙している、ということが実態である。

JASM(TSMCの子会社)工場ができる菊陽町は水が減っているということで、水の保全地域に指定したのは熊本県であるにもかかわらず、環境影響評価条例を変更するときは、熊本県の水は増えているので環境影響評価条令を緩和しても良いとした。

水が増えているという根拠は、熊本県が作成したグラフにおいて年平均水位の一番下と一番上を結んだ黄色い矢印が上昇していることであるが、この赤い丸(最新の年平均水位)と矢印の先の部分がなぜか離れており、目の錯覚で増えているように見える。しかし、始点と終点を比較すると、やはり減っている。減っているのに増えているかのように見えるグラフができている。この折れ線グラフはどこにも正確に合っていないが、「増えています」と主張している。
これが熊本県のやり方であり、これが私たちの国の役所仕事である。

熊本県は最近、「水は足りている」と主張し始めたが、熊本市は「水が足りない」として市民には節水を求めている。
これは熊本市のホームページに記載されている。熊本市のホームページには「熊本の水は減少しており、節水が必要です」とあり、「節水で守ろう、熊本自慢の地下水」と市民に水の使用を減らすよう呼びかけている。

一方で、JASM工場では第一工場が年間で約400万トンの水を使用する。そして、台湾で開発が頓挫した第二工場から第3工場までの水の汲み上げ量は8,760万トンと言われており、これだけの量を汲み上げられれば熊本は水不足どころか、地盤沈下が起こりかねない。
 
こういった事態を熊本県は隠蔽しており、市民には環境影響評価条例を適用せず、TSMCは素晴らしいとして、TSMCの工場から出る汚染物質については「秘密保持契約を結んでいるため絶対に開示できない。熊本の水が汚染されようが国民には関係ない。ヴェオリアの水でも飲んで、地元の政治家の利権に金をおとしなさい。搾取されるために牧場で飼われているだけの国民なのだから、文句を言わず、毒の水を飲むのが嫌なら、ヴェオリアの水でも飲んでおけ」とでも言わんばかりのことを熊本はやっている。

何も説明せず、毒の水をまき散らしても調べなければわからないという姿勢が熊本県のやり方であり、今、産廃物を捨てるための土地をたくさん買っているが、これは強烈な毒の塊を投げ捨てるための場所だ。そのゴミを投げ捨てられたら、近隣の農地や森林の土壌が甚大な汚染を受けることになる。

それでも絶対に環境アセスは行わない。なぜなら、第一工場と第二工場は別々の施設であるため、環境アセスを行う必要がない、しかし、都市計画法に基づく建設許可を取得する際には、第一工場と第二工場は一体であると主張し、この2つの工場が1つの施設であるため建設許可は不要だというのが熊本県の二枚舌である。こうして国民は騙されていく。本当に残念な国だと思うし、熊本県の皆さんが気の毒に思える。

次のアクションとしては法的手段を想定しており、いかにして熊本県に様々な情報を開示させるのか。情報開示請求を出しても、実際に何も教えてくれないのが常である。このようなひどい隠蔽体質の国家は他にないだろう。アメリカでさえ、少なくとも「のり弁」(部分的に情報が黒塗りされた文書)で出してくるが、熊本県はのり弁すら出さない。「弁当がありません」と言われるようなもので、何の書類も出してこない上に、そもそも書類は存在しないというようなことを言う。書類なしで建設許可を出したのか、書類なしで工場を建設したのか、書類なしでどうやって許認可を出したのか。
その書類は存在しない、熊本県は建設するのに書類は必要ない、書類がないから環境汚染も存在しません、というようなことを言っているのが私たちの住んでいる国だと思うと、非常に残念である。

これから法的手段を取るにあたり、弁護士や行政書士の費用に対して支援いただける方は説明欄にリンクがあるので、そちらから寄付をお願いしたい。もしリンクの使い方がわからない場合は、メールアドレスを記載しているので、そちらにメールをいただければと思う。

ということで、みんなで守っていきましょう。これは第1弾だと思っていて、ゆくゆくは太陽光パネルの土壌汚染についても勉強していかないといけないと思っている。

水は水質汚濁法とか河川法とか下水道法とかいろんな法律があり、太陽光パネルは土壌汚染なので全然別の法律で、こちらも勉強しなければいけないとは思っているが、まずは熊本の水がどうなっているのか、環境染問題、熊本県に開示を求めたいと思う。


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