兵器EV化で米軍と自衛隊は共に滅ぶ
2023/11/16
https://www.youtube.com/watch?v=oG7XLxlo7wY
■ EV推進は中国の罠
最近の講演会のテーマは「EV車の終焉」で自動車の話だった。リチウムイオンバッテリー駆動型によるEV車はもう限界という話と、そして、それでも脱炭素をやるのであれば水素しかないという話をしてきた。
そもそもリチウムイオンバッテリーはエコではない。もう環境がかなり汚染され、内燃機関の技術が衰えていくことにより、今の軍事技術の主力は内燃機関なので、内燃機関のエンジンの技術が衰えれば、軍事力も落ちてしまう。それは中国の狙いでもあるという話を通訳していて、確かにその通りだと思った。
振り返れば、脱原発プロパガンダも結局は中国が流していて、日本やアメリカの軍事技術、核の技術が低下する狙いがある。
EVも中国が推進していて、中国が推進するEV化を世界が進めた結果、EV車のバッテリーの60%以上を中国が製造している。台湾、中国で作っている車載半導体チップが大儲けをしている。
そして日本のエンジン関係の部品を作っている中小企業が、徐々に仕事を失って弱体化して中国に買われていく状態になっている。
やはり産業は大企業だけでもっているのではなく、中小企業がその技術を下支えしていて、中小企業が弱体化すれば内燃機関の技術が衰えていく。内燃機関の技術が衰えていくと、兵器関連の技術もベースは内燃機関が多いので衰えていく構造になっている。
中国がいま一生懸命にEV推進をしているが、欧州はEV推進が中国の罠だったことに気がつき、EV推進を止めるところまで来ている。ところが逆に日本は、大手メディアがEV推進に遅れている、EVに乗り遅れているとまくし立てていて、このまま行けば兵器までEV化すると言い出しかねない。
■ 米軍の兵器EV化も中国のプロパガンダ
アメリカでは既にそれが始まっていた。2022年3月のニュースのタイトルからして自殺行為の雰囲気が色濃く出ている。
『米陸軍、2050年までに全軍用車両をEV化 ― ネットゼロ達成を目指す』
気候変動はすでにサプライチェーンやインフラに損害を与えるだけでなく、陸軍兵士とその家族にも影響をしている。クリスティン・ワーマウス陸軍長官は今回の気候戦略に関する報告書の中で、気候変動はアメリカの安全を脅かし、我々の知る戦略地政学上の景観を変えていると分析している。極端な温度環境下の活動、山火事の消化、ハリケーンによる災害の復旧支援など、今日兵士たちを取り巻く状況を鑑み、気候変動は遠い未来ではなく現実の話だ。取り組むのは今だと述べている。アクションプランとしては、2035年までに各軍用施設に小規模発電網を導入し、2040年前にカーボンフリーのオンサイト発電設備を整える。すでに一部施設で太陽光発電の設置が進んでいる。2045年まで軍用施設から温室効果ガスの排出を実質ゼロにするとしている。
陸軍の保有する車両については、2035年までにすべての非戦闘車両を電気自動車に置き換える予定だ。さらに戦闘車両については2035年までにハイブリッド化し、充電設備を拡充して2050年までにすべて電動化するとしている。
ハイブリッドだったらトヨタにチャンスかと思うが、もうこれでアメリカの世界の警察としての役割が終わり滅ぶだろう。
そもそもEV車の問題に充電時間がかかりすぎることがある。全車両をEV化したらいつ充電するのか。充電設備あるのか。ガソリンならば入れれば済むだけのところを、わざわざ発電して充電器で充電して10時間待つ間に攻撃されたら死ぬ。
戦場に小型発電機を持って移動するのか。その小型発電機のエネルギー源はまさかガソリンではないのか。ガソリンで発電してから電気を充電するという面倒なことをやるのか。
太陽光パネルで発電すると言っても、中国が太陽光パネル製造で世界一なので、ほとんど中国製だ。そして太陽光パネルを給電するのも中国のいろんな設備が必要になる。中国製の設備がたくさん入っていて、ファーウェイ製品が電力の調整をしている。それでは米軍がいつどこでどれ程の電力を使用しているのかが、中国に筒抜けになってしまう。
この記事は、ハリケーンや山火事の消火で兵士たちを取り巻く状況は非常にひどいものだと言っているが、山火事の消火に電動自動車が入って行けば燃えてしまう。しかもハリケーンで水浴びた車が発火して火事になったと、先日ニュースになったばかりだ。
戦場では最も車が損傷する。基本的にバッテリーは高ダメージを受けてセパレーターが割れると。ショートして発火するリスクがある。リチウムイオンバッテリーの電解液も電極もよく燃えるので、あっという間に燃えて爆発するリスクがある。燃えたら爆発するし、水を浴びても発火する。衝撃でセパレーターが割れて燃えてしまう。電力動力源のバッテリー駆動型の兵器は最も兵器に向いていない。
■ 兵器EV化で日本とアメリカは滅ぶ
このような非現実的なことがアメリカで起きている。これもおそらくアメリカ弱体化のプロパガンダだと思われるが、兵器を脱炭素のレポートが出ている。
「イギリスの気候科学者のパーキンソン氏が、2020年に報告書を書いている。世界全体の排出量約500億tのうち、最大6%が軍事関連である。紛争が原因の火災や壊れたインフラの再構築なども含めて推計した。アメリカブラウン大学の19年の分析では、2001年から18年の中東を含む海外の米軍の作戦で二酸化炭素4.4億t分の温暖化ガスを排出。国防総省が2010年から18年に直接排出したのは年平均6600万tと試算する。そうすると武器や車両などのサプライチンを含めると桁違いに増え、2億8000万tに達する。」
兵器も気候変動の原因だから、気候に優しい兵器を作ろうと言っているのだ。気候に優しい兵器って言っても、基本的に戦争は殺し合いだから、このような人権に配慮した兵器とか、気候に優しい兵器とか言っている間に私たちが滅んでします。
よもや日本側がこの米軍のEV化路線に追従してないかと心配になるが、やはりその予兆が見えている。防衛装備庁のホームページだが、令和2年10月16日、『防衛省および米国防総省によるモジュール型ハイブリッド電気駆動車両システムに係る共同研究に関する事業取り決めの署名について』というお知らせが出ている。
ハイブリッドはまだガソリンを使ってエンジン駆動させ、充電しながら電機エコにガソリンと電気を使うので、ハイブリッドはいいのだ。ハイブリッドだったら日本車も強いし日本の技術も活かされる。そして日本の企業も儲かる。
ハイブリッドまでにしてもらいたい。完全にバッテリー駆動の戦車などは止めるべきだ。完全バッテリー駆動の戦闘機などバカなことは考えないでもらいたい。
日本防衛省は、一応自衛隊の電力消費量が政府全体の4割を占めると発表しているので、消費電力の50%を再生可能エネルギーに切り替えた。河野太郎議員のおかげなのだが、その電力元が太陽光パネルなのだ。太陽光パネルはほぼ中国製で、上海電力の太陽光パネルなども結構ある。基地の近くに上海電力の太陽光パネメガソーラーある。そこから電力供給されて中国と戦った時に、その電力供給してもらえるのか疑問である。
このままでは日本は滅びる。しかし兵器をエコにするという流れはあるが、一応軍事作戦中や訓練中は排出削減の規定を免除できるという大統領令にバイデン大統領も署名をしている。一応戦うときは排出削減のことを考えなくてもよいというありがたい大統領命令なのだ。
それでもCO2排出削減のために、戦場で充電しなければ使えない兵器が大量に供給されたり、充電器を探している間に撃ち殺されて死ぬのは恐ろしい。
排出削減の規定を免除できると言っても、次の選挙でミッシェル・オバマが大統領になったらどうなるか分からない。戦っている時も地球は生きているのだから排出削減をしなければ地球は救われない。その代わりに兵士は犠牲になっても仕方がないと言い出しかねない。
このエネルギー問題は、このままEVを推進していいのか。絶対にやばいであろう。日本にはエネルギーが無い。アメリカはシェールガス、オイルを推進しているが、敵はロシアと中東の石油産出国で、言うことを聞かなくなることを恐れて、こういう排出削減をやっている。
このエネルギー問題、実はハマスのイスラエル侵攻で一番危ないのは石油価格だと言われて、ここからまたオイルショックが起こるかもしれないと予想している専門家がいる。そしてその方は11月25日2時からメンバー限定WEB講演『学級崩壊で起こるエネルギー安全保障の危機』のテーマでお呼びしている。
講演会メンバー登録のうえ、ご視聴ください。
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