小池百合子「自民党の名で応援されたくない」に、党内で萩生田に冷たい視線
2024/06/10
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今話題の都知事戦、学歴詐称 vs 国籍詐称とも言われる戦いでの一方の雄・小池百合子氏がなかなか出馬表明をせず引っ張ってきたが、ようやく明日出馬表明をする模様との観測があがってきた。
日刊スポーツのヘッドライン(6月10日)
「自民都連・萩生田会長、小池百合子都知事『三選出馬なら支援』と表明も具体的な方法は決まらず」
小池氏からまだ出馬応援要請は来ていないし、そもそも小池氏が出馬するかどうかすらはっきりしていない段階で「小池氏が出馬するのだったら自民党は小池さんを応援する方向」と表明した訳だが、小池氏側にしてみれば、自民党の名前で応援はされたくない。やるなら自民党以外の団体名でやってくれ、とネジ込んだらしい。
すると萩生田氏が小池氏の言うままに「では新たに確認団体でも作り、自民党の名前を隠してステルス応援しましょう」と言い出したらしい。
この件については後述するが、この10日の自民党東京都連の会合での冒頭挨拶で、萩生田氏は「これまで東京で行われたいくつかの選挙で、自民党は残念ながら結果を出すことはできなかった。それぞれの事情はあるが、少なからず政治不信が影響したことは否めず、私自身がその原因を作った1人としてあらためて、みなさんにおわびを申し上げます」と謝罪している。
小池氏が今の自民党には応援されたくないと思う背景、その原因はそもそも萩生田氏にある。裏金問題で安倍派はかなりの人が処罰を受けているのに、萩生田氏だけはほぼ無罰だった。役職剥奪という罰が与えられたが、元々その役職自体を去年の時点で辞めていたので、役職といえば都連の会長ぐらいだった。それすらも降ろされなかったので「もしかして岸田首相と密談・密約でもあるのではないか」と憶測が広がっていた。
今年4月の衆院補選でも、小池氏の人気にあやかりたいと思っていたのが実は自民党だった。
萩生田氏は「小池氏が選んだ候補者だったら誰でも応援する。小池さん、あなたについていきます」という風に言った。
ところが東京15区で補選の蓋を開けてみたら、小池都知事が推していた乙武候補者がなんと5位。2位ですらなかったので「萩生田さんの見込みが甘かったのではないのか」「なぜ乙武だったのだ」とかなり不評を買っている。
この15区を含めた補選3戦に全敗だと岸田降ろしの風が吹くと前から言われており、まさに今その風が吹いているのだが、なによりの大罪はこの東京15区の補選戦略だったのではないのか。他の人を応援していたら、もしかして勝てたのではないか。なんで小池氏の言いなりになったのだ。そのせいで東京15区まで負けてしまった等々、小池氏の言いなりになってきた萩生田氏への風当たりがかなり強い。
今回の東京都知事戦でまたもや候補者の擁立すらできずにいる自民党だが、過去に小池氏から自民都議が標的にされた遺恨から、党内には小池氏を応援したくないと思っている人もまだまだいる。
かといって自分たち独自の候補者も立てられず逡巡している所へ「じゃあ小池さんを応援しようか、小池さんのことだったら俺に任せてくれ」と、またも萩生田氏が躍り出たのだ。しかし「小池さんだったら僕がなんとか説得できるから、僕に任せてくれ」と豪語していた割には、気がつけば小池氏の言いなりという有様である。
小池氏は「自民党の名前で応援されたくない。裏金問題のイメージを付けたくないから、自民党の名前だったらやめて。政治資金規制法の改正だって、あなたたちもう散々批判を浴びているのに、私にまで泥を塗るようなことはやめて。でも票は欲しいから名前を変えて別の確認団体を作り、団体ロンダリングしてステルス応援してくれるのだったらいいわよ」とおっしゃった、とも言われている。
その「確認団体を作って小池氏をステルス応援する」というスキームについて考えてみたい。自民党としては選挙でここまで連戦連敗するのは前代未聞の事態であり、先般の補選3選では候補者擁立すらろくに出来なかった事もあり、さすがに都知事選まで不戦敗という屈辱は回避しないといけない。自民党のプレゼンスを上げなければいけないが、自民党の名前で応援しても票が取れない。この窮地に苦肉の策で出てきたのが「確認団体でステルス応援しよう」作戦だったことは先述した。
確認団体は政党ではないのだが、選挙期間中にポスターを作って貼ったり、ビラを配布したり、選挙カーで街宣することができる。
自民党の名を出さずに小池氏をステルスで応援できるから、確認団体を作ろうということだ。しかし確認団体では所詮政党以下であり、ポスターとかビラは作れても、肝心の小池百合子という名前も写真も使えない。そうなると小池氏のイメージを匂わす写真や画像などでポスターを作るしかなくなるが、ではどんなロゴを使うのか。まさか「緑のたぬき」かと言われている。
この「確認団体を作って小池百合子さんをステルス応援しよう」を発案したのは萩生田光一氏で、形だけでも自民党が応援したから勝てたという体裁さえ整えておけば、当選した暁に「勝てたのは俺のおかげなのだ」と威張る準備をしているのだろうと言われている。
公明党も自主的に小池百合子氏を応援する方向と思われていたが、一週間ほど前から急に学会と仲が良いと言われている清水国明氏が出てきた。このタイミングで出てきた背景は分からないが、最近公明党も党内であまり歩調が合わず、結構割れたりもしているので、いつまでも裏金問題で引きずっている自民党と一緒の泥舟には乗りたくない、と思っている勢力が動いたのかも知れない。
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