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ロシア内乱犯ワグネルの資金難、勝者はCIAかプーチンか?

2023/08/16

https://www.youtube.com/watch?v=lxnNsVCFzZQ

■  ワグネルの反乱はCIAによるものではない

「ロシア政府、ワグネルへの資金提供停止か=英国防省」
ロイターのニュースで、英国防省は13日の広報でロシア政府が民間軍事会社ワグネルへの資金提供を停止する可能性が現実味を帯びているとの見解を示した。

ワグネルの創設者プリゴジン氏が6月に武装反乱を起こした後、ロシアは同氏のビジネス上の利益に反する行動を取っていると説明。ロシアがワグネルに資金を提供しなくなれば、次に考えられる資金提供元はベラルーシ当局だが、同国にとって大きな負担になると指摘した。またワグネルは資金繰りが厳しく、給与支出を節約するために規模縮小、再編に動いていると同省は分析した。

このニュースに対し疑いがある。ワグネルは軍事会社でプーチンのためにウクライナで戦っていた。その中で不満があり6月の半ばに反乱を起こしサンクトペテルブルクを目指したかと思えば、正反対の方向に進み去っていくという謎の行動だった。

CIAが仕掛けたロシアに対する内乱だったと報道されているが、CIAに雇われているのであれば、プーチンがプリコジンを許してベラルーシへの国外追放だけで終わるはずがない。そしてプリコジンはサンクトペテルブルクに居たというニュースまで出てきた。

「悪名高いワグネルのプリコジンがサンクトペテルブルクで開催されたロシア・アフリカサミットで姿を現した」というニュースで、先月末の7月27日にプルコジンは有名人と写真を撮っていたという報道だ。

追放されたはずのプリコジンがサンクトペテルブルクで金持ちの社長たちと写真を撮ったり、アフリカとロシアの首脳が集まるサンクトペテルブルクのサミットに普通に登場するはずがない。CIAに雇われて反乱を起こした事が事実ならば起こり得ないはずだ。


■  アフリカでロシアのために働くワグネル

金持ちと未だにコネを持つのにワグネルは規模縮小して金がないという話は、どう見てもおかしい。 軍事的にも縮小していると言われているが、ウクライナからワグネル兵を減らしているだけかもしれない。実は違うところに行っている可能性もあるとロイターの7月29日のニュースで言われている。

「ワグネルの創設者のプリコジンとみられる音声メッセージがソーシャルメディアに投稿され、西アフリカのニジェールで起きた軍事クーデターを歓迎しました。そして秩序回復にワグネル戦闘員が貢献できると訴えかけた」というニュースだ。

最近アフリカで、この数年間にマリ、ブルキナファソ、ニジェールでクーデターが起き、西側諸国のG7のアフリカに対する影響力が失われている。

仮に7月に起きた軍事クーデターにワグネル軍が裏で助けていたとしたら、ウクライナに居るはずの規模は縮小したように見られたかもしれない。ただし場所を移動しただけとも見て取れる。

8月後半にBRICSサミットが開催される。G7側はフランスのマクロン大統領を今回のBRICS・アフリカサミットに参加させたい思惑があった。G7側はBRICSサミットの南アフリカの大統領に対してプーチンを呼ぶなと言っていたようだが、南アフリカ側はマクロンを蹴りロシアのプーチンにオンラインで参加してもらう方を選んだ。

アフリカとロシアは親しい関係にあり、アフリカはG7とNATO加盟国に虐められてきたと思われているので、その人たちを助けるためにワグネルを派遣しているとすれば、ワグネルは未だにプーチンに寄り添っているとも考えられる。

アフリカはG7や先進国と表面上はいい顔で付き合いをしてはいるが、内心はそっぽを向き、今後は米ドルの価値も紙くず同然になり、これからの時代は金や石油の資源国の時代だと思っているふしがあり、BRICSの方を向いている可能性もある。

アメリカはニジェールのクーデター認定をしないように避けている。なぜ避けているのか。ニジェールには米軍の拠点がある。米軍の拠点を失って負けを認めるわけにはいかないと思っているのかもしれない。その為にクーデターを今の時点では認定しないそうだ。


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