2-2【高市早苗事件】日本の半導体産業を潰した高市エルピーダ国際犯罪を隠蔽する
2024/09/03
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また、エルピーダは、台湾のパワーチップと「レックスチップ」という会社を共同で設立している。
2006(平成18)年12月07日
台湾パワーチップとの合弁会社、台湾レックスチップ(瑞晶電子)設立発表
『エルピーダ・PSC 台湾におけるDRAM生産合弁会社設立に基本合意』
エルピーダメモリ株式会社とパワーチップ Semicondutor Corp(PSC)は台中にあるサイエンスパーク内にあらたにDRAM生産合弁会社を設立することに関し、基本合意に至ったことを発表いたします。(中略)
PSC、ChairmanのDr.Frank Huangは次のようにコメントしています。「エルピーダとPSC との強力なリレーションシップを重要視し、大規模な投資先として、シンガポールや中国、日本国内でもなく台湾を選びました。このような提携がなければ、台湾におけるDRAM生産規模を急速に拡大することはできないでしょう。PSCは新会社での成果を生かして、世界レベルのメモリソリューションカンパニーとしての地位を確保していく所存です。」
これはどういうことかというと、エルピーダは台湾にかなりの投資をしており、それで資金が足りなくなったために日本政府に資金援助を求め、それを受けて、さらに台湾に投資している。そして、台湾のパワーチップと合弁会社を設立し、日本で生産すればいいものを、わざわざ台湾に製造工場を作って増産しているということである。
この時のパワーチップのチェアマンが述べた通り、エルピーダは大規模投資先として台湾を選んだ。なぜ台湾なのか?台湾でのDRAM生産規模を急速に拡大することができたのは、エルピーダのおかげであると言われているが、台湾パワーチップという会社がどういう会社なのかというと、パワーチップの社長は2007年3月にインサイダー取引の容疑で起訴され、2010年には背任罪で起訴され、2013年に有罪判決を受けている。このような企業と提携していたのである。
また、2018年に発生したJHICC事件を覚えているだろうか。
『2018年10月 台湾聯華電子(UMC)と同社幹部らが米国マイクロンのDRAM技術を違法に入手し中国の福建省晋華集成電路(JHICC)に技術移転しようとしたとして米国司法省から提訴された』
という事件である。
JHICCは中国のDRAMの会社であり、このDRAM会社が台湾のUMCと製造技術開発契約を締結している。ところが、この日本UMCの社長は一時期坂本幸雄氏であった。彼は技術移転をおこなうことを生業としていたのではないかと思うくらい、色々なところに顔を出していた。
『検証ポイント:起訴された台湾UMCの幹部はエルピーダ台湾連携の中軸である台湾パワーチップ社出身の元エルピーダ子会社の経営幹部である。この様な企業にエルピーダを経由し、日本の公的資金が投資されたのか?』
台湾連携強化のために経産省はエルピーダに公的資金投入をおこなった。そして、エルピーダと台湾パワーチップは提携し、合弁会社 台湾レックスチップを設立した。そして、エルピーダは米国マイクロンに売却され、倒産した。エルピーダと同様のDRAMメモリが深圳闇市場に大量に流出し、DRAM価格が暴落して倒産に至ったのである。社長がそのようなことをおこなっていたのだから当然の結果である。
エルピーダは米国マイクロンの子会社となり、台湾レックスチップも同様に米国マイクロンの子会社となった。そして、台湾パワーチップ出身の台湾レックスチップの経営幹部が、そのままUMCの経営幹部に就任するという茶番劇がおこなわれた。ここまでで、十分に日本と台湾の連携は崩壊している。台湾だけが利益を得て日本は損失を被るという構図が出来上がってしまっている。
そのような状況であるにもかかわらず、さらに日台の関係を強化するために2010年に産活法の計画変更が行われた。『日台間の連携、支援措置の活用を含め、さらなる提携を視野に入れて関係を構築・強化する』ということが述べられ、
ここから更に、日本は狂ったように台湾に多くのものを吸い取られていく。
TMC(台湾メモリカンパニー)構想が破綻したにもかかわらず、なぜ更なる台湾との連携強化が推進されたのか?これが謎である。台湾メモリカンパニー構想は失敗しているにもかかわらず、その失敗を見直すことなく、さらなる連携強化を経済産業省は進めてきたのである。その当時の経済産業大臣、副大臣は誰だったのかということだが、これが日本救済ではなく、台湾半導体の救済であったことは明白である。
産活法の検証ポイントは、当時の二階大臣と高市副大臣、経済産業省の商務情報政策局が主体となって計画を認定していたのだが、その際に発生したのが、経済産業省審議官によるインサイダー取引事件であり、その際の情報国際企画室が足立康史氏だったということである。
私がなぜ足立康史氏にまで噛みつかれているのか、皆さんも少し気づかれたかもしれない。この話は非常に複雑で大きな問題であるため、すべてを話すとなると1時間、2時間とかかってしまうため、今日はこのくらいにしておこうと思う。
このエルピーダ事件により、日本の経済成長は確実に阻害されている。エルピーダという日本のDRAM技術を結集した企業があり、その技術を台湾に移転するために、当時の経済産業省の大臣や副大臣が産活法を利用したのである。この産活法によってお金を提供し、その代わりに台湾と連携し、台湾に技術を移転するというのが実態であった。
その結果、エルピーダは倒産し、私たち日本人は日の丸半導体企業であるエルピーダメモリを失い、今や米国マイクロンの子会社となって一体化している。多くのものを失ったのである。それを振り返って検証もせずに、TSMCに資金を流すことに対して、私が文句を言うことがおかしいとは思わない。
そして、『IT戦争の支配者たち』という本に多くのことを書いている。エルピーダ事件のことも少し書かれている。こういった事件について、高市氏が知らないとは思えない。高市氏ほど経済安全保障に詳しく、半導体についても分かっている人はいないからである。彼女が分かっていないとは思えない。
本来ならば、今のTSMCへの助成金も止めなければならない。なぜならば、2009年の産活法のもとでエルピーダに流れたお金は台湾に流れ、技術もエルピーダから台湾に流出し、日本は多くのものを失ったからである。
2021年から始まった半導体不足は、本来ならば起こるはずがなかった。日本が今でも半導体製造を国内に留めていれば、そのような事態は避けられたはずだ。日本企業に助成金を提供し、製造力を高めておけば、日本で半導体不足は起こらなかっただろう。それははっきりと言えることである。それをなぜ、自称愛国者と称する雑誌がこの事実を隠蔽しようとするのか。それは私にとって許せないことである。
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