2-2経産官僚が暴露 「南海トラフ地震利権」の真相
2024/08/27
(深田)
しかし、地震が何度も起きていますが、あれは南海トラフは関係ないのですか。
(藤)
3.11以降に起きた地震、例えば熊本地震や北海道、能登ですね。ぜんぶ外れていますけど、今回たまたま日向沖なのですが、これも少しカラクリがあります。2012年に南海トラフ地震の想定震源域が拡大されました。それ以前は四国沖までだったのが、日向沖まで拡大されたので、今回の地震はその範囲内だとされたのです。とにかく南海トラフが全部一気に割れるという前提にしないと、マグニチュード9の地震は起きないのです。
(深田)
えっ、つじつま合わせだったのですか。そもそも東日本大震災のマグニチュード9は何だったのですか。
(藤)
あれは千年に一度の大地震です。地震学者の角田先生は、「地震は地球内部の熱移動によって引き起こされる」と言っており、地球の内部から熱い熱がでてくる表面のスポットが二つあって、日本に関係するのはオーストラリアの東側タヒチ辺りなのですが、それがインドネシア経由でフィリピンを通って日本に来るという。
(深田)
終着点が日本なのですか。
(藤)
そうです。カムチャッカまで。あそこも大きな地震が起きています。
だから、ちょうどスマトラでマグニチュード9.5の地震が起きていましたよね。あれが時系列で7年後に太平洋沖で起きたということです。
(深田)
ああ、少しずつ移動して。
(藤)
はい例えば、インドネシアやフィリピンで火山が噴火し、台湾で地震が起き、九州で火山や地震が発生し、最終的に東北沖で大地震が起きたのです。そこは熱が溜まりやすい場所なので、最終的にマグニチュード9の地震が発生してしまったのです。
私も内調にいましたけど、3月の10日ぐらいに、角田先生が「藤君、また東北でマグニチュード7クラスの地震が来る」というお手紙を頂いたのですが、9までは想定できませんでした。
(深田)
そんなにプレートが無いのですか。
(藤)
無いです。実際にプレート学者も言っていますが、火星や金星といった惑星も内部は熱く、表面は冷たくなっていて地震が起きていますが、プレートは無いと証明されています。だからなぜ地球にプレートがあるのかが分からないです。海が関係しているのではと訳が分からないことを言っています。にもかかわらず、地震は起きています。これはプレートが原因ではなく、内部の熱が原因であることを示しています。
プレート理論が入ってくる前は、日本の学者たちは地震や火山の原因は内部の熱だと考えていましたが、プレート理論がアメリカから導入されてから、日本の地震学は50年間迷走してきました。
(深田)
プレート理論はアメリカから来たのですか。
(藤)
はい、冷戦初期の産物です。冷戦の時代、アメリカは核兵器を搭載した原子力潜水艦を秘密裏に航行させるために、全世界の海底の情報を集める必要がありました。その結果、海底の地質情報が詳細に分かるようになりましたが、解釈が間違っていました。学者たちは海底山脈の存在を確認し、プレートが水平移動して地震を引き起こすという仮説を唱えましたが、これは冷戦時代のプロパガンダの一環でした。
(深田)
では、アメリカ海軍が調査をやめた後、プレート理論はどうなったのですか?
(藤)
アメリカ海軍が調査をやめた後は、普通の学術研究ではそのような大規模な調査が続けられず、プレート理論の基礎的なデータは1950年代で止まってしまいました。1960年にアメリカの海軍はそのデータを興行したところ、そこに飛びついた地震学者たちがプレート説を言い出したのです。
1969年にアメリカのペンローズで会議があり、そこに日本の若い学者が行き、もう神に打たれたように返って来てプレート説になってしまったのです。
(深田)
ああ、天動説を信じてしまったのですね。
(藤)
特に、一番大きな要因は、1974年に出た小松左京の『日本沈没』です。
(深田)
日本沈没はプレート説ですよね。SFですよね。
(藤)
東大の先生が出て来て、いかにもプレートがあるように仰ったものですから、その頃ちょうど文部省が学習指導要領を変えて、もう全部プレートになってしまったのです。日本の地質学者たちは10年以上にわたり、嘘っぱちだとプレート理論に反対しました。彼らは熱が地震や火山活動の原因であると主張していましたが、アメリカの意向をかさにきた若手学者たちに敗北し、プレート理論が主流となりました。
(深田)
結局、これはパワーバランスの問題だったのですね。
(藤)
はい、そうです。アメリカの影響力が大きく、世代間の闘争の結果、若手の学者たちが出世するために、プレート説を持ち出して、古手の学者たちをパージしたという歴史があるのです。
(深田)
藤さんも熱移送説でプレート説と戦ったらどうですか。
(藤)
いま戦っていますけど。
(深田)
これでプレート説を覆して、南海トラフ利権を奪い、新たな熱移送利権を生み出せば勝てるのじゃないですか。
(藤)
実は、熱移送利権というのは既に存在しています。
(深田)
何それ。
(藤)
これはほとんど知られていませんが、1995年の阪神淡路大震災の時に、各地の震度が分からなかったため、当時160箇所しかなかった地震計が、今では全国に4000箇所以上設置されています。でも、それを気象庁が利用していないのです。プレート説に基づいているので、東北沖や太平洋沖ばかり調査していて、足元の情報には目を向けていません。
(深田)
その4000箇所の情報はどこに集まっているのですか?
(藤)
気象庁に集まっていますが、十分に活用されていません。足元の微弱地震の情報をリアルタイムで分析すれば、たぶん大きな地震の予兆が分かるかもしれないと思っています。
今回の日向灘もそうですけど、能登半島も火山性地震ですから、日向には霧島火山帯です。石川県には白山という活火山があります。
霧島火山帯の一番大きな韓国岳という所で火山性地震が起きています。すべて熱が来て、熱くなって地震が起きているというのが間違いないです。
(深田)
プレート説は天動説みたいなものですね。
(藤)
プレートは水平移動すると言いますが、プレート学者たちも、なぜプレートが移動するのかの原理が分かっていないのです。表層の下にマントルがあり、マントルが対流することによってつられてプレートが動くと言っていますが、皮肉なことに1969年のペンローズの会議で出た日本にプレート説の普及に努めた上田誠也氏が計算した結果、マントル対流の摩擦熱ではプレートは動かないことが分かってしまったのです。
最近の地震学者たちは「プレートが動く理由は分からないけど、プレートが動くと考えれば地質現象が説明できるから、それでいい」という立場を取っています。
(深田)
小泉進次郎的な、動くから大陸は移動するらしいみたいな。
(藤)
だから、もうイデオロギーになってしまったのです。
(深田)
それじゃあ、南海トラフ利権はもう大きくなってしまったので、もう引っ込みがつかなくなったのですね。
西日本で本当に危険な場所はどこかというマップもありますね。
(藤)
実は、最近気になるのは、金沢県西部で起きたマグニチュード5.3の地震が起きましたが、沼津から富士五湖にかけて、マグニチュード7クラスの地震が来るかもしれないと心配しています。箱根の火山も含めて、あの辺りは火山が多いですから。
(深田)
南海トラフ利権の闇を詳しく知りたい方は、この『南海トラフM9の地震は起きない』を読んでみてください。今回は、経済産業研究所のコンサルティングフェロー、藤和彦さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
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