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父と娘の手紙

父と母が別れ、生活ルーティンが変わった。
母が出て行った。母に捨てられたのだ。

父が仕事から帰ってくると、出迎えるようになった。それは「よかった。帰ってきた。」と安心から来るものだと思う。

私は父に捨てられないよう、「良い子」でいることを心掛けた。迷惑ならないよう、煩わしくないよう、心掛けた。できることは自分で。

父も変わった。休みの日は正午まで寝ていたのに、朝から起きて一緒に買い物に出かけることが多くなった。前までは、遅く帰ってきて機嫌が悪く、ちょっとしたことで声を荒げる人。寝起きが悪い。まともに父と喋ったことがなかったのに、母が出て行った後、父と娘の距離感が変わった。

父は昼間は仕事でいないし、私は学校から帰ると誰もいない家にいるから、学校の出来事は誰にも喋らず終わる日々。

休みの日は父と出かけるのが楽しみだった。一緒にご飯食べれるのと、誰か一緒にいることが寂しくなかった。

ある日父が仕事が忙しく、休みの日も仕事に行ってしまい会話ができない日々が続いた。どうしても話したくて、父宛に手紙を書くようになった。
手紙だと口では言えない、さみしい気持ちをそのまま書くことができた。父も短いけど、返信手紙を書いてくれた。寂しさがちょっと減りました。

その手紙たちは、大きくなった今で父との手紙は宝物です。

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