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男性育休8か月取った私は、なぜ育短で働かないのか?

男性の育休取得率、女性に比べかなり低い。
こんな主張ばかりしている私ですが、前回の記事を書きながら、自分の矛盾点に気づかされました。
妻は、育休を終えたら育短で働きます。
でも、育休を終えた私は育短で働いていません。
なぜ、私は育短で働かないのかを考えてみることにしました。

そもそも育短とは?

育児短時間勤務制度。

職場によっては時短と呼んでいることもあります。

育児のための所定労働時間の短縮措置。

1日の勤務時間が8時間ならば6時間を選択できるように。

7時間45分ならば5時間45分を選択できるように、しなければならないというもの。

対象は、3歳未満の子を養育している人。

やはり、産後3年間のことしか・・・

前回の記事で取り上げたように、育児は3年で終わるものではありません。

残念なことに、多くの職場では、法定通り産後3年までのことしか制度化されていないようです。

法律を見ると、産後3年間のことしか検討されていないとも言い切れません。

育児・介護休業法では、努力義務を示しています。

対象は、3歳から小学校就学までの子を養育する人。

努力義務となっている5つ
(1) 短時間勤務制度
(2) 育児休業
(3) 所定外労働の制限
(4)育児目的休暇を与える措置
(5) 始業時刻等変更等の措置

始業時刻変更等の措置とは、次のいずれかのことです。
(ア) フレックスタイムの制度
(イ) 時差出勤の制度
(ウ) 事業所内保育施設の設置・運営その他これに準ずる便宜の供与

会社が小学校就学までの5つの努力義務すべてを果たしてくれれば、産後3年以降のことも考えてくれていると感じられそうです。

育休を取っても、育短はちょっと・・・

私の職場では、努力義務となっている5つすべてがきちんと制度化されてはいないように思います。

なかには柔軟に対応してくれているものもあるような気がしますが。

少なくとも法定通りの制度は整っています。

3歳までの短時間勤務制度、2歳まで延長可能な育児休業、3歳までの所定外労働の制限。

8カ月の男性育休を取得した私ですが、これらの制度を利用していません。

特に、育児短時間勤務制度。

略称、育短または時短。

妻は、3年の育休後、育短での復帰を予定しています。

私は、8カ月の育休後、フルタイムでの復帰をしました。

もちろん、育短の制度が整っていることは知っていましたが、育短での復帰は全く考えませんでした。

そこには、「育短はちょっと・・・」と思っている私がいたからです。

なぜ「育短はちょっと・・・」なのか

育短を育休に置き換えて考えれば、「男性育休はちょっと・・・」と思っている方と同じ気持ちなのかもしれません。

私の記事「なぜ、約9割の男性は育休を取得しないのか?」でもお伝えした育休制度を利用したいと思わなかった理由

「育休制度があったが、利用しておらず、制度を利用したいとも思わなかった」と答えた男性が、育休を取得しなかった理由
①「業務が繁忙で職場の人手が不足していた」27.9%
②「自分にしかできない仕事や担当している仕事があった」22.2%
③「育休を取得しづらい雰囲気だった」20.8%
④「収入を減らしたくなかった」20.4%
⑤「配偶者や祖父母等、自分以外に育児を担う人がいた」14.0%

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2018)
平成29年度仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書

育休を育短に置き換えてみると、自分にも当てはまりそうです。

「育短制度があったが、利用しておらず、制度を利用したいとも思わなかった」私が、育短を取得しなかった理由。

「業務が繁忙で職場の人手が不足していた」には、あてはまりません。私の職場では育短を取得すれば、人事配置で考慮されます。かなり繁忙な様子で働くことになりますが、人手不足にはなりません。

「自分にしかできない仕事や担当している仕事があった」にも、あてはまりません。そう思いたい自分もいますが、実際には自分にしかできない仕事はありません。属人化している仕事も、分担するのが厄介なだけで、自分にしかできない仕事ではありません。私の役割をどなたかが担ったとしたら、結果は多少変わることもあるでしょう。でも、私とどなたかの結果を比べることはできません。

もし私が育短を考えていたなら、「育短を取得しづらい雰囲気だった」にはあてはまったのかもしれません。私の職場では、これまでに男性で育短を取得した人はいません。女性の育短取得率も高くはありません。育短を取得するのが当然という雰囲気はない感じがします。でも、育短を取得したいと思わなかった私は、雰囲気を察しようとすらしていません。

「収入を減らしたくなかった」には、かなりあてはまります。妻が育休継続中に私が育短制度を利用する場合、最も気にかかることのは、やはり収入です。妻の収入はゼロ。私の月収が4分の3で、ボーナスは多くても4分の3。年収600万円だったなら育短で450万円です。かなり厳しいイメージです。

「配偶者や祖父母等、自分以外に育児を担う人がいた」にも、あてはまります。妻が育休中であるため、育児を妻に任せています。ワンオペの妻は本当に大変です。世帯収入のことを考えると、育短よりもフルタイムを選択せざるを得ません。収入減がないならば、勤務を1~2時間早く切り上げることで、夕方からの家事育児を分担したいところです。

結局、なぜ私は育短をとらなかったのか

それぞれの理由を自分に当てはめて考えてみました。

すると、自分が育短を取得しようと思わなかった理由がはっきりとしてきました。

結局、私は「収入を減らしたくなかった」から、育短を取ろうと思わなかったのです。

また、「自分以外に育児を担う人がいた」こともあてはまります。

私は、世帯収入の減少に大きな不安があったために育短をとらなかった、3歳までの育児を夫婦で担う重要性を理解できなかったために育短をとらなかったことになります。

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藤原 貴宏 FUJIWARA Takahiro
いつも読んでくださってありがとうございます。 もしよかったら、もう少し私のnoteにお付き合いくださいませ💘 【全記事一覧】 https://note.com/fujiwaratakahiro/n/nd102e99cfc35