採卵される妻にもスキルが求められるらしい(1-10[10])
① 第1タームの10回目 通算10回(1年目)
② 8月26日 7時45分
③ 妻 採卵 保険外 5,100円 採卵のための消耗品費 43,200円
④ 私 自宅で採精(通院なし)
⑤ 第1ターム合計額264,960円
初めての採卵
これまで年齢を重ねてきたことで、様々な経験をしてきた妻。
この年齢になって、人生で初めての経験。
採卵。
採卵って、どのように行われるか、想像がつきません。
卵巣から何らかの方法で、卵子を取り出すんですよ。
四半世紀前の中学の保健で、卵子って鉛筆の先を軽くついたくらいの大きさって習いました。
そんなマイクロな卵子を卵巣内で見つけ出すとは思えません。
この初めての採卵の日まで、しっかり理解できていませんでした。
採卵とは、卵子を見つけ出すのではなく、卵胞液を採取するということだったのです。
膣壁を突き抜け、卵胞に刺さる採卵針
18mm前後の卵胞。
卵胞液を採取するために、採卵針と呼ばれる先のとがった道具を使います。
手術室の手術台の上で仰向けに寝て、脚をかけて股を開いた状態で採卵します。
いつもの検診とは違う場所。
妻はすでに緊張しています。
クリニックでは麻酔しないことが基本でしたが、妻は局所麻酔することを選択しました。
モニターに映し出される超音波映像を観ながら、先生が採卵針を操作し、卵胞に針を刺します。
採卵針は膣壁を突き抜け、卵巣内の卵胞に刺さるのです。
局所麻酔をしているとはいえ、何らかの違和感を感じるはずです。
違和感を感じた妻は姿勢を変化させます。
先生は姿勢を変化させる妻に動かないよう指示し、できる限り多くの卵胞をから採取しようとしてくださいます。
初めて採卵だった妻は、指示通りの姿勢を維持しようと頑張ります。
妻は、先生に指示された姿勢を保ったまま、採卵がうまくいくことを祈ることしかできません。
採卵後、妻は私に言いました。
採卵される側もその姿勢を保つスキルが求められているだと。
初採卵で4個
初めての採卵を頑張った妻。
採卵後、先生から妻に採卵の結果が伝えられました。
全部で4個。
その内訳は、成熟卵1、未熟卵(GV)2、変性卵1。
残念ながら、変性卵は受精できません。
成熟卵は、朝、自宅で採取された精子と受精させ、受精卵に育つのを待ちます。
未熟卵は培養することで成熟卵になるのを待ち、その後受精させます。
今日はここまで。
2日後、受精卵になったかどうかを電話で確認することになりました。
1つ受精確認!!
2日後の8月28日、妻はクリニックに電話しました。
受精を確認するためです。
緊張しながら、電話する妻。
電話は培養室直通。
培養士さんにつながります。
ドキドキの瞬間。
培養士さんから伝えられた言葉。
「1つ受精が確認されました」
受精と分割の様子も伝えられました。
培養士さんは、いたって冷静です。
この後続く様々な困難を知らない私たちは、とりあえず大喜び。
妊娠できたわけではありません。
受精卵が確認できただけです。
でも、嬉しい。
ひとつの命の芽生え。
着床前の受精卵だとしても、私たち夫婦の子どものような気持ちになります。
次回は9月4日。
培養士さんからも詳しいお話を聞く予定になっています。