
「川崎市中原区100人カイギ #5」に杉妻謙が登壇
「100人カイギ」をご存じですか?
「100人カイギ」はまちに住む人や働く人を起点とした、人と人を緩やかにつなぐコミュニティ。まちのあり方や価値の再発見を目的に活動しています。毎回5名のゲストの話を聞く「カイギ」を実施し、ゲストが100名になったら解散するのがルールです。
2024年2月14日に開催された「川崎市中原区100人カイギ#5」では、富士通デザインセンターの杉妻謙がゲストのひとりとして登壇し、富士通のデザイナーとして、また、いち市民として参加したまちづくりの活動について紹介しました。
社会課題に向き合う仕事から気づいた、まちと自分とのつながりの希薄さ
杉妻は富士通デザインセンターにて「社会の側にある障害をなくす」「インクルーシブ・イノベーション」をテーマに、デザイン思考や先端テクノロジーを活用した社会課題起点の価値創出プロジェクトに取り組んでいます。社会福祉士の資格も有しており、これまでに水族館と院内学級を繋ぎXRを活用した遠隔体験学習や、発達障害を疑似体験するVRコンテンツ、児童向けの探求学習・問いづくりの出前授業「ワクガク★プロジェクト」などを手掛けてきました。
また、最近では富士通と川崎市中原区の実証実験「マチカドプロジェクト」において、市民参加型のまちづくりを目指して、インタラクティブデジタルサイネージを武蔵小杉駅前や商業施設内に設置し、新しい形での市民の声の収集や広報活動に取り組みました。

富士通はテクノロジーで人を幸せにすること、世界をより持続可能にしていくことを目指しており(参考:富士通のパーパス)、杉妻も富士通のデザイナーとして社会課題に向き合ってきました。その一方、いち市民として、自身と地域社会とのつながりの希薄さに課題感を感じていました。
ちょうどそのころ、自身の住まいと勤務先がある川崎市が「市民創発」※1をコンセンプトに「川崎市中原区ソーシャルデザインセンター」(以下、中原区SDC※2)の取り組みを開始しました。「地域で仲間づくりがしたい、やりたいことの提案をしたい、情報発信がしたい、こんな思いをお持ちの方。(中略)大歓迎です!」という募集を見て、杉妻は「まちと自分」「地域社会と自分」が実現できる場はここだと感じます。こうして、杉妻は中原区SDCの初期メンバーとして活動を始めました。

※1 市民創発:さまざまな人や団体が、それぞれの知識やアイデアや資源を持ち寄ることで、複雑な問題を解決していこうとする考え方( 参考:川崎市の【市民創発】ってなんだ? )。
※2 中原区SDC:中原区ゆかりの団体・個人・行政の集まりで、「生きがいの発見」「新しい価値の創出」「抱えた課題のクリア」を目的に活動。毎月の定例会「YORIAI」の他、グループ単位の活動や、情報発信などを行っています。現在メンバーは160人を超え、最年少メンバーは小学生です。
地域社会の一員として、社会デザインに挑戦する
杉妻は中原区SDCの中で「なかはら宝さがし隊グループ」の取り組みを担当しています。
このグループでは、地域の魅力的なコト・モノ・ヒトなどの地域の資源を中原の宝として捉え、宝の地図として可視化し楽しく知ることができれば、地域への関心や愛着が生まれ、地域の課題を知ることができるのでは、あるいは、地域の皆さんのやりたいことの実現に繋がるのではないか、という考えのもと活動しています。

まちのみんなが考える、魅力的なコト・モノ・ヒトを「なかはら宝」として、地図上にマッピングし、まちの魅力を可視化・共有しています。

そして、この宝の地図作りは、「宝さがし隊」メンバーだけでなく、さまざまな団体とコラボレーションして制作を続けています。
2023年8月にはJR武蔵中原駅直結のショピングセンター「Beans武蔵中原」の夏休み縁日と共同開催し、たくさんの方に参加いただきました!
こうして、まちの魅力を伝えるだけでなく、人と人とを繋ぎ、新しい活動・チャレンジの種をまいています。

杉妻は地域社会と会社を越境しながら様々な立場で街にかかわり、地域社会のデザインにチャレンジしています。会社での経験が地域活動に活かされたり、逆に地域活動の経験が仕事に活かされることもあり、杉妻はこういった生き方、働き方を多くの人に知ってもらいたいと考えています。
あなたのやりたいことが、あなたのまちを元気にするきっかけになるかもしれません。
川崎市各区のソーシャルデザインセンターや、あなたのまちの地域活動に目を向けてみませんか。