キクラゲの収穫。そして販売へ。
うちの山の前には小さな川があって、そこにはアユが生息しています。暑い日が多くなってきましたが、アユを見るとほんの少し涼しい気持ちになります。
さて、今年もキクラゲの栽培をスタートしましたが、我々が山でキクラゲを栽培は今年で5年目になります。栽培した当初は、虫が大量に発生したり、雨でキクラゲの品質が悪くなったりと、素人でスタートしたものですから、毎年、試行錯誤しながら栽培方法を改良していきました。その改良の成果もあって、今年は昨年に比べて格段に品質も良く、一つの菌床から採れるキクラゲの量も増えています。
昨年は梅雨も含めて雨が多かったため、雨などの天候に左右されて収穫しても商品化できないものも結構出てきました。そこで、今年は、天候をより見極めながら、雨が多い日は雨除けのシートなどで菌床が濡れすぎないような工夫もしています。菌床には水は必要ですが、多すぎてもいけないというのが、経験上分かったことです。いずれにしても、自然の中でつくるのはなかなか難しい。
5月末には初収穫ができるかなと考えていたのですが、思いの外、山での気温が低かったためか、6月5日が初収穫となりました。一般的に夜の温度が18℃以上だとキクラゲは良く育つと言われています。天候は私がコントロールできるものではない。当たり前ですが、私たちが天候に合わせていくことが大切です。
そして、いよいよ販売です。販売は取引してもらっている業者に対する卸売。新型コロナウィルスの影響で今年はかなり少ないですがイベント等への出店。そして、個別に購入してくれるリピーター客に販売します。
加えて増産計画も実行中なので、今年は昨年と比べて購入する菌床を大幅に増やしていく予定です。昨年は生キクラゲとして販売していましたが、生キクラゲは女性や健康志向の方に人気があって、販売しやすい商品です。しかし、キクラゲは夏の商品なので、夏の生産が終わると販売できないといった状況が出てきます。私たちは山の自然環境でキノコを栽培するというのが一つのテーマであるので、仕方のないことなのですが、お客様から「キクラゲもうないの?」といった問い合わせが結構あります。
こういった方たちに、季節を問わずキクラゲを提供していくためには乾燥のキクラゲも考えていきたいという視点から、昨年から乾燥キクラゲを実験的に作って、含水率や乾燥の時間、微生物や菌などの検査も含めて実験を行ってきました。
生産量が増えることで乾燥にまわすキクラゲも増えてきます。増えることでできることややらなければならないことを実行していくことが大切だと感じています。増産に合わせる形で、今年は販売網の多様化と乾燥キクラゲの製造を進めていきたいと考えています。
ということもあって、ここ最近は朝から晩までキクラゲでした。そして、6月16日には追加で150個の菌床を購入して、生産の準備を行いました。
引き続き生産量を増やしています。生産を増やすことで、新たな可能性も生まれてきます。試行錯誤しながら今年も生産していきたいと思います。
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