【違反取締り】警察官に取締りを受けたら絶対に確認すべきこと6選
元警察官の藤田悠希と申します。
noteで7本目の記事となります。
今回は車を運転する人なら誰にでも起こり得る「交通違反の取締り」について詳しく解説した記事になります。
約1,000件の取締りを経験した元警察官だからこそわかることなので、ハンドルを握るすべてのドライバーの方に読んで頂きたいと思っています。
知っておいて損をすることは1つもありませんので、是非最後までご覧ください。
私は警察人生のほとんどをパトカーに乗って過ごしたため、交番で勤務している警察官よりも多くの”実績”を求められる立場でした。
パトカーの警察官に求められる実績とは職務質問での検挙が一番ですが、その他にも事件現場での判断、司法書類の作成、犯人の制圧などがあります。
パトカーは交番の警察官と違って機動力を生かすことができ、その機動力を存分に発揮する必要があるので、並の実績では許されません。
当然、それだけの働きが求められるため、真に実力がある警察官でなければ務まるポジションではないでしょう。
そして、パトカーに乗っている警察官にとってもう1つ大事な実績が交通違反の取締りです。
パトカーは緊急走行をすることができるので、違反者を追跡することができますし、サイレンを鳴らせばほとんどの人がすぐに止まってくれます。
赤色灯を回してサイレンを鳴らすパトカーに停止を求められれば、どんな人だってドキっとするはずです。
実はパトカーで取締りをするというだけでそれ相応の効果があり、交番で使用するバイクで取締りをするのとはワケが違います。
そのため、パトカーに乗っている警察官ならば交通違反の取締りは職務質問と同じくらい力を入れなければならず、必然的に経験値も高くなっていきます。
実際、私自身は約8年の警察人生で1,000件近い取締りを経験してきました。
すべてが順調にできたわけではありませんが、実に95%が簡単に取締りができたと言っても過言ではありません。
なぜなら、ほとんどのドライバーは警察官に停止を求められたとしても「なにを確認すればいいのか」「なにを主張すればいいのか」がわからないからです。
知識がなければ無理もありません。
だからほとんどのドライバーが警察官の指示に従うしかなく、私の経験上でも楽に取締りができたのです。
なぜ警察官は取締りをするのか?
警察官の目は絶対に正しいのか?
もし、取締りを受けた場合はどう対応するべきなのか?
取締りの裏側も含め、約1,000件の取締りを経験した元警察官が「取締りを受けたときに絶対に確認すべきこと」を6つ紹介していきます。
警察官はどうしても件数を稼いでいかなければいけない職業なので、その件数を稼ぐ中で曖昧な取締りが発生してしまうのは事実です。
実際に警察官が違反を捏造する許しがたい事件も発生しています。
この記事を公開する理由は曖昧な取締りを受けて犠牲になるのは知識のないドライバーなので、少しでもそういったドライバーを減らしたいという思いからです。
是非最後までご覧頂ければと思います。
なお、あくまで本記事は経験に基づく話であり、警察官の仕事を否定するものではありませんし、なにかを助長するものでもありません。
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違反取締りの目標
警察官にも一般企業の会社員と同じように仕事に対しては目標が設定されており、日々その目標に向かって業務に取り組みます。
仕事をする以上は目標がなければ力が入りませんし、目標がなければなにを目標に働いていけばいいのかわからなくなるでしょう。
それは警察官といえども例外ではありませんので、目標があって当然だと思います。
市民にとっては恐怖かもしれませんが、もちろん取締りについても目標の数値が設定されています。
なので、警察官はただ単に取締りをしているだけではなく、明確な目標を持って取締りに励んでいると言えるでしょう。
実際のところ、単純にパトロールをしているだけでは違反者を見つけることはできませんし、目標を達成することもできません。
違反が多発するドル箱のような取締りスポットなら話は別ですが、一般道で次から次へと違反を発見することは意外と難しいものです。
そのため、警察官は違反が多発する場所を選定し、効率よく取締りをしようと考えることになります。
スピード違反や横断歩行者妨害の取締りがいい例で、「そんなところ仕方ないでしょ!」と思えるような場所で取締りを行っているのが現実です。
目標を持って働くというのは素晴らしいことなのですが、残念ながら取締りについては数字を上げるための取締りになっている感も否めません。
「取締りをして死亡事故を防ぎたい」「取締りをして安全な街を作りたい」
多くの人が警察官採用試験の面接でこのような志望理由を話すと思いますが、実際に意味のある取締りは少ないかもしれません。
これは警察官を経験すると痛いほどわかるのですが、いかんせん数字を上げなければ上司からどのように叱責されるかわからず、状況としては「やるしかない」という状況なのです。
なので、どうしても数字を上げるための取締りになりがちで、違反者からは反発を受けやすいことになります。
「なんでこんなところで取締りやってるの?」
「ノルマのためにやってるだけでしょ?」
違反者からこのように言われることは日常茶飯事で、取締りをする警察官側もときに”取締りのあり方”については疑問を感じることもあります。
しかしながら、目標のためには数字を上げるしかないのも事実で、プライドを捨ててでも取締りをしなければいけない場面が出てくるものです。
「プライドは捨てろ」
微妙な場所で取締りをしていたとき、上司からよく言われた言葉です。
取締りをやっていると「なんのための取締りなのか」と疑問に思うときは多々あり、とにかく数字のためにやっていて嫌気が差すときもありました。
来る日も来る日も簡単に取締りができる場所に向かい、ただひたすら違反者が網にかかるのを待つ。
朝でも夜でも実績がなければひたすら待つ。
上司から怒られないように数字を稼ぐ…。
そんなときに発生してしまうのが曖昧な取締りであり、犠牲になるのはいつも決まって知識のないドライバーになります。
警察官ならば数字を稼ぐのは仕方ありませんが、数字のために曖昧な取締りをすることは決して許されることではありません。
【おすすめ記事】職務質問ってなに?拒否できるの?元警察官が徹底解説
違反取締りは簡単?
違反の取締りを行い、違反者から文句を言われることはよくあることです。
あんなことやこんなことを言われ、ときに怒鳴られることもありますが、そこで引いてはいけないのが警察官という職業。
違反者をなだめながら納得させるのも警察官の話術次第です。
実際、文句を言われるだけならなんてことはありません。
警察官からすれば、どれだけ違反者から言われようが切符を処理すればいいだけなので、文句を言われつつも切符に署名をもらえれば御の字です。
違反者によっては1時間でも文句を言い続ける人はいますが、警察官からすれば1件は1件です。
しかし、そんなことが簡単にできるのでしょうか。
警察官といえども普通の人間ですし、暴言を吐かれれば少なくとも精神的なダメージがあるはずです。
そんなことを当たり前のように繰り返していたら違反の取締りが嫌いになってもおかしくありません。
そんな嫌なことばかり言われ、取締りに苦手意識を持つ警察官もいるのでは…。
それでも答えとしては簡単に取締りができてしまうということになります。
その理由としては違反者には取締りに関する知識を持っている人がほとんどいないからです。
つまり、違反者が発するのは単なる文句だけで、取締りに対する根本的な異議申し立てはできない人が多数なのです。
文句さえ聞いてあげれば素直に切符を受け取ってくれるため、慣れてしまえばなんてことはありません。
数をこなせば自然と慣れてくるでしょう。
違反者が文句を発するのは悪いことではありませんが、言うべきことは文句だけではいけません。
確認すべきなのはその取締りが適正な取締りなのかどうかです。
曖昧な取締りは実在する
もし、あなたが受けた取締りが曖昧なものだったらどうしますか?
ほとんどの方が「曖昧な取締りで点数も反則金もとられるのは許せない」と思うのが当然ですよね。
なにせゴールド免許の方が違反をすれば次回の更新でブルー免許になりますし、免許証の色は車の保険料にも関わってくるものですからね。
実際、ゴールド免許に並々ならぬこだわりを持っているドライバーは多かったです。
本当に当たり前のことですが、曖昧な取締りなんて誰もが受けたくありません。
そもそも、曖昧な取締りなんていうものが許されるのか?実在するのか?というところですね。
答えを言ってしまえば、曖昧な取締りは実在します。
最近起きた不祥事では北海道警のスピード違反捏造事件が有名です。
https://www.asahi.com/articles/ASNC32JCLNC2IIPE00F.html
47回もの不正な取締りが行われており、本当に恐ろしい事件だと感じました。
また、交通違反として切符処理ができない場所なのに処理してしまったという不祥事も度々起きていますので、曖昧な取締りは存在すると断言してもいいでしょう。
それでも実際のところはなにも知識がなければなにも反論はできませんし、警察官の言いなりになるしかありません。
確認すべき事項すらわからないのが本音でしょう。
ここがすごく重要なことなのですが、冒頭でも書いた通り、実に95%のドライバーが素直に違反を認めます。
警察官視点で言えば、ほぼすべてのドライバーが違反を認めてくれます。
だからこそ、悪い警察官は上記のような曖昧な取締りを行うことができますし、違反者が気付いていないだけで同様の取締りが行われている可能性は大いにあります。
よって、その取締りが適正な取締りなのかどうかを確認することは絶対に必要だと思います。
では、取締りを受けたらなにを確認すればいいのか?
約1,000件の取締りを経験した元警察官が詳しく解説します。
取締りを受けたら確認すべきこと①
ここからは元警察官が取締りを受けたら絶対に確認すべきことを6つ紹介していきます。
この知識があるだけで曖昧な取締りを受ける可能性はグッと下がるはずですし、警察官に対してしっかり意見を主張することもできます。
ただ文句を言うだけでなく、取締りの本質について意見や質問をすることであなた自身が理論武装をすることが可能になります。
車を運転する人ならば知っておいて絶対に損はないでしょう。
ハンドルを握る以上はわざとじゃないにしてもいつ取締りを受ける機会があるかわかりませんからね。
もちろん、適正な取締りを受けた場合は警察官の指示に従うようにしてください。
間違っても手を出したり、暴言を吐いたりすることはいけません。
取締りの現場で警察官と揉めて、挙句の果てに公務執行妨害で現行犯逮捕という事例も珍しいことではないからです。
取締りに納得ができない場合でも冷静に対処する必要があります。
取締りを受けたら絶対に確認すべきことの1つ目は「違反の種類」です。
警察官に停止を求められたら、まずなによりも「自分がどの違反を犯したのか」ということを確認するようにしてください。
これはすべての根本になる話なので、あらかじめ聞いておく必要があります。
最初に違反について聞いておかないと、「やっぱり別の違反が成立していた」と後から話をすり替えられる可能性がありますので、あらかじめ確認しておくのがベストです。
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