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【エッセイ】さて・・・どこまで歩きますか?
これも新入社員研修で実施したアイスブレイクアンケートです。皆さんならどうしますか?
雨の降っていない日、必要な物を買いにでかけることにしました。その品は、100メートル先のA店では1千円で、300メートル先のB店では900円で、500メートル先のC店では800円で売っています。あなたなら、どの店まででかけますか?
①A店で買う ②B店で買う ③C店で買う
④そのときの気分で決める
回答は見事に分かれましたが、中途半端な②を選択した人はひとりもいませんでした。
「歩きたくないから、高くてもいい」
「安い店で買うに決まってる、散歩ついでに歩けばいい」
「そのときの気分によるかな?」
それぞれの性格がよく出ました。
ちなみに私は迷うことなく③です。健康維持とコストを考えたら他の選択肢はありません。
とはいうものの、仕事では私の選択した行動がいつも正しいとは限りません。
ですので、かなり強引ですが、以下の観点で考えてみると、仕事にも関係するから面白いよと、補足説明しました。
・200円のコスト(価格差)をどう考えるか?
・往復400メートル歩く時間(時間差)をどう考えるか?
・緊急性を踏まえて判断しているか?
もちろん、このアンケートは研修に入る前の息抜きなので、余計なことを考える必要はないと伝えています。ただ、そんな息抜きの問題でも、仕事を絡めて考えることもできるということをわかってほしかったという意図がありました。この説明を聞いていた新入社員のみんなは、うなずいたような苦笑いしたような・・・そんな反応だったと思います。
さらにくだけて、実際の職場では、普段は歩くのも億劫がる人が、いざ大切な場面になると驚くほど機敏に動き回り、采配を振るう場合があるし、反対に、普段はテキパキ動いているのに、肝心なときになると風林火山の ”山” のように動かないというか、様子見するというか、固まっている人もいます。と話したら、みんなは笑ってました。
というわけで、対応もひとによってまちまちですが、仕事をする上では、状況をふまえながら、コストパフォーマンスとタイムパフォーマンスを意識して行動することが大切だよとアドバイスしました。でも・・・よく考えたらもっと大切なことがありました。
それは、自分のパフォーマンスを超えてまで無理して頑張らないことです。つまり、セルフパフォーマンスが一番大切だということです。
(パフォーマンスで韻を踏んでセルフパフォーマンスと表現しましたが、そんな言葉はありません・・・ここでいいたいのはセルフマネジメントのことになります。ご了承ください)