韓国の最新AI事情|ECへのインパクトと5つの未来予想図
こんにちは、韓国ECモールcoupang公式SPNパートナーの藤田です。
今回のテーマは、韓国のAI最新事情とECへ与える影響です。最後にAI導入に益々便利になるNAVERの主要サービスもご紹介させていただきます
このマガジンを読んでいただくと、読者様の2023年韓国マーケティングをより有利な立ち回りに導けると自負しております。
日本同様、韓国においても2023年最もトレンドなビジネスキーワードは、やはりチャットGPTを筆頭にしたAIです。
ChatGPTが作成する文書と短編小説がSNSとコミュニティを通じて拡散され、連日話題となっています。
それでは、これらの言語AIは、Eコマースでどのような変化をもたらすのか予測していきましょう。
韓国の大手IT企業におけるAI開発の動き
大手通信キャリア「SKテレコム」・「KT」、最大手チャットアプリ"カカオトーク"の「kakao」、LGなどを中心に大手企業がAI開発に注力。
消費者の期待や熱も高まっていました。
ネイバーに続いて2番目に2021年3月、超巨大AI開発を発表したSKテレコム。
カカオとAI共同開発など3つの分野で協力するMOU(契約)を締結、カカオと協力して年内1500億個のパラメータを持つ超巨大AI「GLM(General-purpose Language Model)」を発表しました。
GLMは人のように自然な文章を生成し、知識の会話が可能なGPT-3ベースの韓国語モデルです。
11番の親会社である「SKテレコム」はカカオとの契約を通じてデータ、言語モデル、インフラなどを連携、テキスト・音声・画像形態のAI学習用データも共有して開発に活用しています。
また、国立国語院の言語データを利用して精度も高めています。
KTは音声認識AIである「ギガジニー」を超巨大AIに発展させるという戦略。このため、2021年、超巨大AI開発を目標にカイストと共同でAI研究所を設立
KTは既存のAIベースの製品・サービスである「KTギガジーニ」と「KT AICC」を高度化するのに、超巨大AIモデルの音声認識(STT)、音声合成(TTS)、テキスト分析(TA)、会話などの要素技術を先に活用。
さらに製造・金融・物流・流通などAIワンチーム参加企業の多様な事業分野に適用する予定としています。
韓国では去る2年前の2021年5月、ネイバーが「NAVER AI NOW」というイベントを開催。
下記はネイバーの超大型言語モデル「ハイパークローバ(HyperCLOVA)」との対話の様子です。
2023年にBing AIをリリースしたマイクロソフトは、2020年GPT-3の独占ライセンス契約を締結して、世界的に大きな非難を受けましたが、いち早くGPT-3活用に乗り出し、発表当時、同社は文章を入れればAIがこれに代わってコーディングしてくれる技術を披露して注目を集めました。
今後のサービス展開や想定している活用法を示唆しているとも捉えられます。
また、ネイバーのハイパークローバの仕様とGPT-3の仕様、機能の違いにも関心が集まっています。
GPT-3は1750億個のパラメータで開発されましたが、ハイパークローバーは後発走者であるだけに、GPT-3を凌駕する2040億個のパラメータで設計されました。
パラメータは、AIモデルのサイズを表し、数が多いほどそのAIはより多くの問題を解決できます。
未来予想図:①自分だけのためのパーソナルキュレーター
今日、オンラインショッピングを通じて提供される商品の数はまさに指数関数的に増加しています。
これらのように商品とショッピングモールの数が爆発的に増加すると、何が起こるでしょうか?
消費者の立場では、一つ一つ探索し、比較し、検討することは困難になり、非常に高い確率で「ランキング」と「キュレーション」に依存することになります。
すでにECは「レビューア」と「コンテンツクリエイター」が絶対的な影響力を持つ市場です。
そして、高い確率でChat GPTのような言語AIは、ECで「キュレーター」の役割を果たすことが見込まれます。
現在の基準では、ほとんどのマーケティングとショッピングは人が「直接」検索する「検索結果」の露出度での優先順位を占めるのことに比重が合わせられているからです。
しかし、これらのAIがECでキュレーターの役割(探してオススメしてくれる)として位置づけられることは、「検索」の比重が急激に減ることを意味します。
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