趣味のハードル上げてませんか?

 他人との会話で、気軽に問いかけられる「趣味」。
 改めて趣味を聞かれると「ないんです」と答える人も割といる。
 貴方に私の趣味を教えるほど親しくないんですよね、の建前でなく、今回はそうではなく本当に趣味が「ない」と思っている人へ。
 多趣味と人に言われるふじすけの、もっと肩の力を抜いて考えてみては?というお話。

しゅ‐み【趣味】

読み方:しゅみ
仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。「—は読書です」「—と実益を兼ねる」「多—」
どういうものに美しさやおもしろさを感じるかという、その人の感覚のあり方。好みの傾向。「—の悪い飾り付け」「少女—」
物事のもっている味わい。おもむき。情趣。
「さびた眺望(ながめ)で、また一種の—が有る」〈二葉亭・浮雲〉

Weblio辞書:https://www.weblio.jp/content/%E8%B6%A3%E5%91%B3

 こんな意味を持つ趣味という言葉。
 今回はこの1の意味とするところですね

 仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしている事柄。
 これがすべての答えですよね。

 「個人が楽しみとしている事柄」それでいいんです。
 技術や知識、見識がなくとも、ただ楽しみにしている、それだけでよい。           
 いやでも本当にそんなのないんです……、というそこのお方。

【例1】
「暇な時間はダラダラとYoutubeで動画見ちゃってるんですよね……」
「何の動画見るんですか」
「えー……、色々ですよ。メイク動画だったり、猫の動画だったり……」
「チャンネル登録は?」
「美容系インフルエンサーさんのをいくつか……」
「結構長い時間見ちゃってます?」
「そうですねー、暇さえあれば」

 じゃあ趣味「Youtube鑑賞」でいいじゃない!

【例2】
「休みの日は買い物とかしてます。欲しい物なくても、友達とアウトレット行ったり」
「あー、見てるだけで楽しいですよね」
「そうそう。だから趣味に没頭する時間とかなくて」

 趣味「ウィンドウショッピング」で良くない?

【例3】
「いやほんと趣味ないんだって私」
「そうなの?」
「そうそう。だから趣味持ってる人羨ましい。あ、そういえば今度発売される〇〇っていうブランドのマスカラがさぁ。〇〇ちゃんって人が宣伝してるファンデも~。動画で○○さんが紹介してたパックがあってね…。見てみて、今日のリップこないだ買った〇〇のやつ」

 趣味「メイク」で良くない?

 こういう話をするとみんな口をそろえて「いやでもただなんとなく眺めてるだけだから……」とか「そんなに詳しくもないし……」とか「毎回じゃないよ?ほんとに時々やってるだけ」なんて言います。

「なんとなく……」
 余白の時間にわざわざそれを選んでいるってことは好きなのよ、きっと。

「詳しくないし……」
 これ!ここでさっきの「個人が楽しみとしている事柄」が生きてくる。
 詳しくなくてもいいんです。楽しみとしているなら。好きであるなら。

「時々やってるだけ……」
 自分のペースで続けられるのが趣味の良い所です。
 何も毎日根を詰めてやる必要なんてないんです。

 大っぴらに趣味と言えそうな事柄であっても、技術や知識がないことを理由に「趣味」ではないと決めつけてしまう。
 結果自分は趣味のない人間だと言う。
 そんなことありませんぜ!貴方が何となくやっている事、毎回やっている事、それ、趣味かもしれません。

 例えばお風呂。
 仕事で疲れているから、お風呂だけはゆっくり浸かるようにしているんです。まあ週末だけなんですけど。安いんですけど入浴剤とか買って。
 それ立派に趣味:お風呂に浸かること。でしょう!お疲れ様です!

 例えば睡眠。
 休日は寝てばかりだなぁ。こないだなんか夜寝て起きたら夕方だったんだよねー。寝具とか枕にはこだわってないけど、とにかく寝てたい。
 趣味:睡眠で良いのでは?寝るの好きなんでしょう!お疲れ様です!

 趣味の話をすると、かたくなに「自分には趣味がない」という人に時々ぶち当たります。
 でもその根底には「自信のなさ」あるいは「他人との比較」があるような気がします。
 SNSやネットで自分より上(と思ってしまう)の人をたくさん見てしまって、自分の拙さが浮き彫りになる。その結果、こんなレベルでは趣味とは言えない……、なんて思ってしまう。
 趣味は「好きなこと、楽しいこと」。
 広く見てしまえば趣味:趣味探しでもいいんです。
 趣味を探して色々なことを少しずつやっていく、というのも充分に趣味となります。

 そしてその趣味は、しんどいことの多い現代社会での重要なストレス解消方法になります。
 ぜひ、あなたも趣味を持ってみては?


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