サチコ(47)

昨日の話。

昨日は駅で電車を待っていた。ベンチで座ってたらお隣におばあちゃんが座った。おばあちゃんという生き物は全然知らない相手でも普通に会話をする。話しかけられた。

「どこから来よんえぇ、中学生?高校生?」

おばあちゃんという生き物は罪な生き物である(私もそのうちおばあちゃんになるけど)。おばあちゃんに 「どこから来たか」と聞かれると答えざるをえない。もしこれが知らないおじさんだったら 「どこから来よる?」 とか聞かれても答えんけど(いや、人によるかも)おばあちゃんだったら普通に答えてしまう。もしあのおばあちゃんが変なおじさんに雇われたおばあちゃんだったらどうするんだ!若い者から情報を聞き出すための雇われのスパイだったらどうするんだ!と頭で考えたりしたが、まぁそんなわけないので普通に会話した。

電車が来るまでのこり45分

聞かれた質問に答えるだけだからそんなに苦ではない、、、、けど!話を広げるのがとても苦手なので曖昧な相槌で会話を終わらせてしまう、きまづい、う、これはおばあちゃんには申し訳ないが少し退散しようかな、、、と思っていたところ、

もう1人のおばあちゃんがやってきた。

カバン可愛いわね~!って普通に会話を始めた。「あっ、ありがとうございます!」褒められて嫌な気持ちになることはない。もちろん嬉しい。そのおばあちゃんは私の隣に座った。おばあちゃんに挟まれた。おばあちゃんサンドイッチ。

1人目のおばあちゃんは話しかけて来なくなった。代わりに2人目のおばあちゃんがめちゃくちゃ話しかけてくる。嫌では無い!私は話しかけやすい人間なんだなー、って事がわかってむしろ嬉しい!けど!話しかけられるのは嬉しいが会話の返答が下手なので、私が返答をするとおばあちゃん側が「ふぅん、」みたいな、なんというのだ、きまづい空気が流れるのに、お構い無しに話しかけてくる。

「お名前はなんて言うの?どこから来たの?」

あああこちらも雇われのスパイだったらどうしようと思いながらそんなわけないので普通に答えてしまった。相手のおばあちゃんは「サチコ」さんらしい。年齢は47。絶対うそだ。見るからに「おばあちゃん」だ。髪の毛は白い。腰は曲がってる。動きがプルプルしとる。首はお年を召した方特有の「人の皮」って感じだったし、歯がなかったし、47って、けいさまくらいじゃん!?(けいさまとは・アーバンギャルドのキーボード担当おおくぼけい さんのことである)このおばあちゃんがキーボードの上に足上げて演奏している元気な姿を想像出来なかったので聞き返してみた。

「ほんとですか?」

「ほんと♡」

じゃあ47さいだね…。

それからしばらく間が空いた。あぁ、会話が終わったのかな、そろそろ退散するかな、って思ってたら自称47さいサチコさんが私をトントンってするから何かなーとおもったら突然ジュースをくれた。そして話しかけてきた。

「あきのり(仮)と友達になりたい」

なるほど。
友達になるのは全然構わないけれど、今!!たまたま出会って二言三言四言五言くらいかわしただけの人なんだけどそれでもサチコさんはいいんですか!?!
まぁ、友達になりたいですと言われれば「いいですよ」と言うしかない。断る理由もない。喋るのあんまり上手じゃないですけどいいですか?って聞いたら「いいよ」っていってたのでお友達?になった。せっかくなら隣のおばあちゃん(サチコさんじゃないほう)も友達になったらええんや、サチコさんも私と話すより同年代ぐらいの女性と会話した方が楽しいやろうと思って隣のおばあちゃんの名前も聞いて「じゃあみんなでお友達になりましょう!」って言って会話は終わった。なんだったんだ。

しかしまだ電車が来るまで時間がある。今このタイミングでどこかに行かないとまた会話が始まってしまうと思って、おばあちゃん方には申し訳ないが適当な理由をつけて逃げてしまった。ジュースもらったのに逃げちゃった。

数十分経って駅に戻ったらそこにはさっきのおばあちゃん達はいなかった。バスがくるまでここで2時間待ちと言ってたおばあちゃんも、どこから来たのかどこへ行くのか不明なサチコさんもいなかった。幻だったのかもしれない…?、? 

という出来事があったんだよって話。ちなみにもらったジュースはいちごミルクだった。ぷゆいね。

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大阪から帰ってきて今日まで連続バイトだったの。明日はバイト無い。でも土日はバイト。いっぱい働いている。えらい。お金お金お金お金

すごくたまたまなんだろうけどバイト帰りにいつも渡る横断歩道の押しボタン式信号機、高確率でボタン押してないのにちょうどいいタイミングで青信号になる。ほんとに偶然で運がいいのか、それとも「なにか」がいるのか…

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