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[コラム] 「古典漫才」の確立を目指しています。

「古典漫才」というのは,単なる「昔の漫才」のことではなく,漫才の「古典落語化」,つまり,「同じ台本を様々な演者がそれぞれの個性を活かして演じることで,元ネタもどんどん成長していく」という古典落語のエキサイティングなシステムを取り入れた漫才のことです。

「古典漫才」を確立するには?

これまでもいろいろな方に「古典漫才」のお話をさせていただいたのですが,全般的に,落語家の方の反応はとても良く,漫才師の方の反応はあまり良くない,というかんじでした。プロの漫才師の方の協力を得るのは難しいのかもしれません。「古典漫才は理想だ」と言ってくださった現役漫才師の方もおられましたが,「実際にやるのは難しい」とも言っておられました。それでもわたしは,本気で「古典漫才」の確立を目指しています。

もちろんこれは,「漫才というものすべてを古典化した方がいい」という意味ではなく,「漫才の一つのジャンルとして『古典漫才』というものを確立したい」という意味です。

そのためには,自由に使えるフリー台本をできるだけたくさん公開し,できるだけ多くの方に演じていただくのが一番の近道ではないか思い,台本を公開しています。今後もどんどん追加していくつもりです。また,同じ台本を何組かの別のコンビで当て書きさせていただき,「古典漫才」のイメージを表現したいとも思っています。

漫才作家にとってのメリット

「古典漫才」というジャンルが確立されれば,漫才作家が書いた一つのネタを,いろいろな方が,何年も,場合によっては何十年何百年と演じてもらえる可能性が出てきます。これはかなりのモチベーションになり,その結果いい作品が生まれます。名作漫才が生まれれば生まれるほど,さらなる収入を得るシステムの構築にもつながっていくのではないかと思います。

台本を演じてくださる皆様へ

漫才は,台本をただそのまま演じてもあまりおもしろくありません。それぞれの個性が活きる形に台本をアレンジして演じないと,「生きた漫才」にはならないからです。フリー台本をいくらでも自由にアレンジして演じていただきたいと思っています。元ネタの原型が分からないくらい自分のものにして演じていただくのが理想です。

「古典漫才」を一つのジャンルとして確立するためには,演じてくださる方をとにかく増やすしかないと思います。プロ・アマを問わず,演じてくださる方が少しずつ増えていけば,結果として一つのジャンルになるのではないかと思います。漫才未経験の方でも,まずは気軽にフリー台本を使って漫才をやってみてください!

「古典漫才」に興味のある方がいらっしゃいましたら,ぜひご連絡ください。

公開している台本

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藤澤俊輔 (漫才作家/小噺作家)
あらゆるオチを誰よりも先に小噺化するプロジェクト『令和醒睡笑』過去の創作小噺を何回も何回も回すと"古典小噺"になる・・・はず・・・【小噺はフリー台本】