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[読むカバー漫才] ミキがブラックマヨネーズの名作漫才「早起きする方法」をカバーしたら…

#無料公開台本

#オチを予想してお楽しみください (4文字)

しゃべくり漫才のうまさは「相槌」で決まる
●漫才における「相槌」はそのときの雰囲気で自然に入れるものなので通常漫才台本には書きませんが,本格的な掛け合いのしゃべくり漫才をイメージできるようあえて細かい「相槌」を書き込んでいます。それが「読む漫才」です。

亜生:最近なぜかね
昴生:なんですか?
亜:寝起きが悪いんですよ
昴:朝起きれられへんの?
亜:起きられへん
昴:原因は?
亜:まったく分からん
昴:分からへんの?
亜:このままやと大きな遅刻をしてしまうんやないかと心配で
昴:それは心配や
亜:夜も寝られへん
昴:それや!
亜:何が?
昴:朝起きられへん原因それや!
亜:何?どれ?
昴:このままやと大きな遅刻をしてしまうんやないかと心配で夜も寝られへんから朝起きられへんねん
亜:ジレンマやん
昴:ジレンマ?
亜:それやったらもう無理や
昴:「無理」とか言うな
亜:ジレンマは解決でけへんからジレンマやねん
昴:そんな「ジレンマ」とか難しい話やないから
亜:ジレンマやん
昴:心配せんでも睡眠時間多めに取れば朝起きれんねん
亜:どうやって?
昴:早く寝たらええやん
亜:兄ちゃんそれな
昴:何?
亜:昔から言うてるやん
昴:何を?
亜:「早く寝ろ」って
昴:「夜更かししたらあかん」ってな
亜:「早く寝ろ」って兄ちゃんが急かすから
昴:うん
亜:余計寝られへんねん
昴:俺のせい?
亜:ジレンマや
昴:「ジレンマ」ちゃうて
亜:ジレンマやん
昴:目つぶって羊でも数えてたら眠くなるやろ
亜:羊を?
昴:「羊が一匹,羊が二匹」と数えてたら自然と眠くなんねん
亜:眠くないのに羊なんて数えたら
昴:うん
亜:1万匹とか超えて
昴:1万匹!?
亜:興奮して眠れなくなるやん
昴:ジレンマやん!
亜:え?
昴:これがほんまのジレンマや!
亜:これがジレンマ?
昴:そうや
亜:それにな
昴:何?
亜:「起きられないから早く寝る」っていうのは
昴:うん
亜:「フラれるのが恐いから恋なんてしない」みたいなことやろ?
昴:全然ちゃうわ
亜:ちゃうの?
昴:「フラれるのが恐いから恋なんてしない」なんてただの言い訳や
亜:兄ちゃんよう言うてるやつやな
昴:言うてないわ!
亜:言うてたやん
昴:
俺はただもてないだけやろ!
亜:なんの話してんの?
昴:知らん
亜:「どうやったらモテるのか」って話やろ?
昴:それは俺の悩みや!
亜:やっぱり悩んでんの?
昴:「どうやったら朝早く起きられるのか」って話や
亜:早く寝る以外に方法ないの?
昴:ありますよいろいろ
亜:あんの?
昴:目覚まし時計をかけるとか
亜:目覚まし時計ね
昴:かけてないの?
亜:あれ何個かけたらええの?
昴:何が?
亜:目覚まし時計を何個セットしたら僕は起きれんの?
昴:知るかそんなもん
亜:兄ちゃんなんやから知ってるやろ
昴:なんぼ兄ちゃんでも
亜:同じ部屋で寝てた時期もあったんやから
昴:そんなら5個や!
亜:「そんなら」って今適当に「5個」言うたやろ
昴:あたりまえや!
亜:なんで?
昴:適当や!そんなもん適当に言うしかないやろ!
亜:ほんなら5個で起きれなかったらどうしたらええの?
昴:え?
亜:5個で起きれない可能性もあるやろ適当なんやから
昴:6個7個と増やしていって
亜:うん
昴:起きれる数調べたらええやん
亜:ほんなら僕が起きれるのが10個やったら
昴:おぉ
亜:5個から始めたら5回も遅刻するやん
昴:ほんなら100個や!
亜:え?
昴:目覚まし時計100個セットしたら絶対起きれるやろ
亜:起きれるけど
昴:起きれるやろ?
亜:100個もセットしたら止めてる間に遅刻するわ
昴:ほんまや!
亜:あかんやん
昴:ほんならもう結婚!
亜:え?
昴:結婚せえ!
亜:何言うてんの?
昴:目覚まし時計がダメやったらもう人に起こしてもらうしかないやろ
亜:いやいやいや
昴:毎朝起きられへんお前を起こしてくれる人なんて愛する妻くらいや
亜:そうかもしらんけど
昴:だから結婚せえ!
亜:そんな理由で結婚してくれる人なんて絶対財産狙いやろ
昴:お前狙われるほど財産持ってないやろ!
亜:だいたいプロポーズで「毎朝時間通りに起こしてください」なんて言うたら絶対断れるやん
昴:え?
亜:兄ちゃんでも断られるよ
昴:「兄ちゃんでも断られる」って言うな
亜:断られるやろ?
昴:俺は何を言うてもどうせ断られんねん
亜:もっとまともな方法ないの?
昴:早起きしたいんやろ?
亜:早起きしたい
昴:ほんならもうあれしか残ってないよ
亜:「あれ」って何?
昴:鶏
亜:え?
昴:鶏
亜:「鶏」って鳥の?
昴:鳥の鶏や
亜:何言うてんの?
昴:鶏やったら毎朝勝手にコケコッコーと鳴いてくれるから
亜:はぁ
昴:その鳴き声で起きたらええやん
亜:起きれるけど
昴:起きれるやろ?
亜:鶏って日の出とともに鳴くんやろ?
昴:だいたいそうやな
亜:毎朝そこまで早く起きたいわけやないやん
昴:毎朝日の出とともに起きたらええやん
亜:早ない?
昴:例えば朝4時に起きたとして
亜:4時早っ!
昴:仕事行くのが8時やったら
亜:うん
昴:頑張って4時間起きてたら遅刻しないで仕事行けるやろ
亜:その状態で仕事行っても全然元気ないやん
昴:何してんねん朝から
亜:4時間もあればいろいろするやろ
昴:朝の時間はコーヒーでも飲みながら
亜:コーヒー
昴:読書とかしてゆっくり過ごしたら大丈夫や
亜:なるほどね
昴:解決したやろ?
亜:まぁね
昴:困ったことがあったらなんでも兄ちゃんに聞いたらええねん
亜:ほんなら聞くけど
昴:何?
亜:鶏って毎朝毎朝コケコッコーって鳴くんやろ?
昴:鳴きますよ
亜:そんなもん飼うてたら
昴:うん
亜:近所の人から苦情くるんちゃう?
昴:苦情?
亜:「うるさい」って
昴:うるさいわなそれは
亜:苦情がきたらどうしたらええの?
昴:そういうときはやなぁ
亜:そういうときは?
昴:鶏の生活環境を整えて
亜:鶏の生活環境?
昴:
卵を産ます
亜:卵を?
昴:その卵を近所の人に配ってご機嫌をうかがう
亜:配んの?
昴:ええやろ?
亜:兄ちゃん食べ物の取り扱いの難しさ知らんの?
昴:何?
亜:食べ物の取り扱いの難しさ見くびったらあかんて
昴:何で怒られてんの?
亜:卵なんて配り歩いて
昴:おぉ
亜:万が一食中毒でも起きたらどうすんの
昴:食中毒?
亜:そういうことをちゃんと考えたうえで
昴:「鶏なんて飼うてません」て顔しといたらええねん!
亜:え?
昴:「鶏なんて飼うてません」という顔や!
亜:どんな顔やねん
昴:こんなかんじの顔や!
亜:鶏飼うてたから卵配ってたんちゃうの?
昴:それやったら最悪
亜:最悪?
昴:お前もその卵食うて食中毒なれ!
亜:何言うてんの?
昴:苦しんでるお前の姿を近所の人が見たら
亜:食中毒で?
昴:「それやったら仕方ないな」って許してくれるやろ
亜:遅刻どころか仕事にも行けてないやん
昴:ほんまや!
亜:僕はただ「朝早く起きたい」言うてるだけやのに
昴:うん
亜:最終的に「鶏」勧めてくるってどういうつもり?
昴:「どういうつもり」ってなんやねん
亜:おかしいやろ?
昴:お前がどうすれば朝起きれるか真剣に考えてんねん
亜:真剣に考えて「鶏」っていよいよあれやな
昴:「いよいよあれ」ってなんやねん
亜:いよいよやな〜
昴:寝れない理由が分からんから適当に言うしかないやろ
亜:理由が分かればいいの?
昴:理由が分かればまともなアドバイスできますよ
亜:一番の原因は
昴:なんですか?
亜:毎日兄ちゃんが僕の隣でハイテンションでガミガミガミガミ言うてくるからや
昴:俺!?
亜:それがストレス
昴:ツッコミやないか!
亜:ほんまにうるさい
昴:別にガミガミなんて言うてないわ!そういう芸風や!
亜:兄ちゃんがもっと静かにしてくれればたぶん眠れるわ
昴:「静かに」ってなんやねん!
亜:だからそれがうるさい
昴:静か〜につっこんで
亜:何?
昴:漫才うけなかったらどうすんねん
亜:どうって?
昴:
俺が夜眠れなくなやないか
亜:△△△△やな〜
昴:△△△△はもうええわ

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あらゆるオチを誰よりも先に小噺化するプロジェクト『令和醒睡笑』過去の創作小噺を何回も何回も回すと"古典小噺"になる・・・はず・・・【小噺はフリー台本】