003 漫才のうまさは「相槌」で決まる
漫才ラジオ THE MANZAI RADIO
「漫才のうまさは相槌で決まる」と言っても過言ではありません。もちろん,しゃべりや間(ま)やテンポの良さなどほかにもいろいろな要素が関係していますが,漫才の「うまさ」を語るうえで相槌はかなり大きな要素であるにもかかわらず,あまり語られることがありません。
なぜあまり語られない?
一つの要因は,うまい漫才師のうまい相槌は自然で目立たないからかもしれません。それをみても「なんとも思わない」「気づかない」ほど自然な相槌こそが,うまい相槌です。
もう一つは,「相槌は普通漫才台本に書かない」ということが関係しているのかもしれません。公開されている漫才台本を見ても大抵相槌は書かれておらず,まるで最初からないもののように扱われている相槌が注目されることはあまりありません。
しかし,書いていないからといって,その漫才台本を相槌を入れずに演じてしまうと,驚くほど下手な漫才になってしまいます。漫才において相槌がいかに重要かがよく分かります。
代表的な4種類の相槌
漫才で使われる相槌には普段の会話で使うものももちろんありますが,漫才ならでは相槌も結構あります。
❶一番簡単な相槌
「はいはい」「ほぅほぅ」などの相槌を使うと漫才らしくなるのでおすすめです。ただし,使いすぎると変なかんじになります。
A:昨日買い物に行きましてね
B:はいはい(ほぅほぅ)
❷相手のセリフをほぼそのまま繰り返す相槌
これも簡単でさりげない相槌ですが,漫才の中で何回か相手の言葉をほぼそのまま繰り返す相槌があると,より漫才らしくなります。
A:昨日買い物に行きましてね
B:昨日買い物に
❸質問をする相槌
質問は相槌ではないかもしれませんが,❹と比較するために挙げておきます。
A:昨日買い物に行きましてね
B:どこに行ったんですか?
❹説明を加えて掛け合いのテンポを上げる相槌
質問の形にするとAが答えることになる内容を,Bが説明として話すことでテンポのいい掛け合いになります。
A:昨日買い物に行きましてね
B:一緒にホームセンターに行きまして
A:結構混んでましたね
B:連休でしたからね
まとめ
これらの相槌を使いこなすことができれば,漫才がグッとうまくなります。漫才をみる際にはぜひ相槌に注目しながらご覧ください。うまい漫才師の漫才はどれも,相槌がうまいです。
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