はてしなく長い宗教曲
ぼくはこのコラムをヘンデルのメサイアを聴きながら書いている。メサイアはうんざりするほど長い。CD3枚組みで一枚平均70分間ある。いい加減にしてくれ。気が短いこっちとしてはお得に一枚で済ませたい。マラソンランナーではないのだ。ぼくは中学に中距離をかじったことがあるだけだ。飽きるではないか。ノリノリで宗教曲を聴くのもどうかと思うが。
マタイ受難曲やヨハネ受難曲そしてロ短調ミサ曲はすべてバッハが作曲した曲だ。ドイツ語あるいはラテン語で書かれている歌曲のためこっちはわけがわからない。ぼくは大学で第二外国語でドイツ語をとったが全く身につかなかった。それも怠惰のせいだろう。家の本棚には『ラテン語のはなし』というラテン語の初歩本があるが、1ページも読んでいない。したがってぼくはラテン語も意味がわからない。歌詞の意味を噛み砕いて味わうことができないなんてむかしの社会科の先生の言うような「コーヒーのはいっていないクリープ」ではないではないか。こう書くとまるで語学コンプレックスみたいだか、そうだ。ぼくは語学コンプレックスを抱えて生きているのだ。
おなじようにラテン語で歌詞が書かれてあるベートーヴェン作曲の荘厳ミサ曲も意味を理解することができない。まねてキリエ、キリエ、キリエ~ソンと歌っていたがその意味を理解することなく隣り町の合唱団をやめてしまった。(これには本当に後悔している)
英語もかくのごとし。意味がわからないのでネイティブスピーカーにはかないっこない。しばらく山にこもってEnglishJournalを読めばなんとかなるかも、という全く根拠のない自信はあるが。
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