モンテーニュの『エセー』を深読みする
図書館で松浪信三郎訳の『随想録<エセー>』をかりてきたので、深読みしている。この本は古代ローマの書物の引用がベラボーに多い。なぜかというとモンテーニュ自身が幼少期に古典教育(主にラテン語教育)を叩き込まれたためだと言われている。記憶力があまりないと文中より読者に語りかける。それは」記憶力よりもむしろ判断力がある方がいい」と物語っているのである。
また、「哲学は死ぬことを学ぶこと」だとも読者に語っている。こうして見てみるとモンテーニュはエッセイストのみならず、哲学者であることも白日の目にさらされることになる。モラリストというカテゴリーに入るらしいが、同じモラリストのパスカルはモンテーニュを攻撃したことで知られている。パスカルは『パンセ』のなかでたくさんの『エセー』からの引用をしている。
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