Hello Goodbye

毎年のお祭り的に感じてらっしゃる方もいると思う。女優・鎌滝恵利を、写真家・藤里一郎が撮り、アートディレクター・三村漢がセレクトし写真展をレイアウトする。尖った3人が三角形のバランスで創るこのシリーズ。第五弾目となる「25」が本日初日を迎える。

この五年間、言葉にしたらあっという間におわる。でも言葉では言い表せない程、彼女と過ごした時間はどれもこれも濃密で、間違いなく一番エキサイティングな瞬間の連続だったのだ。

出会いは彼女が19歳になろうとする時。どうしても藤里に撮って欲しいと地方開催のワークショップに会いに来たのだから行動力たるや、その頃から一流だった。１枚シャッターを切るともう夢中にさせるチカラがあった。その日の夜撮影した作品をみて驚いた。「いますぐもっと撮りたい」と変化した自分にもさらに驚いた。
こんな感覚は初めてだった。

それから毎年写真展をしながら、より絆を深めあったり、離れたり、喧嘩したり。
いつしか、絶対の存在になっていたのは、誰もが感じている事だと思う。

そんな彼女、25歳の最後の月に写真展を決めた。しっかり生きて、主演も何本もつとめた歳の締めくくりだ。相応しい作品になったと同時に、我らの思い様々、尖った三角形は一度一辺の線にもどる。だが決してバラバラになるわけではなく。今までの時間を武器にそれぞれで闘うことを決めた。我らには必要な時間だ。
だから、今回は絶対に観ておいて欲しいと思う。関係値なんて撮れないと言う人もいる。だが我らだけが感じている時間と信頼は絶対に写っている。

HelloGoodbye、また逢う日まで。

我らは走り続ける。
終わらない物語を感じ続けてほしい。

​藤里一郎 鎌滝恵利 写真展
「２５ Hello Goodbye」

２０２１年３月２日（火）〜７日（日）
NineGallery 東京都港区北青山２−１０−２２
１０時〜２０時（最終日は17時まで）
入場料５００円