Markdown記法で入稿-Pandocでdocxに
図表入りの文書を効率よく作成するため、Markdown記法からPandocでMicrosoft Wordの文書を作成しました。
まだ、不足していることはありますが、備忘録として残します。
作業手順とツール
原稿を執筆するとき、内容と体裁をわけて作業します。第1段階は、単純テキストで本文を書きます。第2段階で見出し、図表を入れたMarkdown文書を用意します。第3段階は、Pandocで変換したあと、Wordで段組やスタイルの適用補充などをおこない提出原稿としました。
テキストエディターは、EmEditor Ver. 24.4.0、Markdownエディターは、Typora Ver. 1.9.5、変換ソフトは、Pandoc Ver. 3.5、Microsoft Wordは 2019を使用しました。
原稿執筆
Markdown用として、注意点は以下の通り。
文字コードは、UTF-8(BOM無し)
拡張子は”md”
段落替えは、空行を入れる
大見出しは行頭に”# ”、中見出し”## ”、小見出し”### ”
タイトル
Markdown記法は、HTMLのbody部分を簡便に作成することが目的で開発されたため、文書の表題・著者・日付はYAMLフロントマターで記載する必要があります。
記載例
---
title: 機能性表示食品による健康障害防止
subtitle: リスク評価とモニターの必要性
author: 藤竿 伊知郎
date: 2024-09-29
---
図表を入れる
Markdown記法では、下記の様な記述で、[]内に図表のキャプションをいれ、その後に図表のアドレスを指定します。
![規制制度の推移](./assets/規制制度推移.jpg)
テキストエディターで作ったMarkdown文書を、Google Chrome などのブラウザーでプレビューできますが、専用エディターを使うことで編集が簡単になります。
Typoraを使うと、編集画面にドラッグ アンド ドロップで図表を簡単に入れられます。
なお、Typoraの設定、以下の設定をおすすめします。
ファイル(F)-設定-画像
インサート時…
画像を ./assets に保存する
優先する画像の構文
可能であれば相対パスを使う
相対パスに./を使う
変換と調整
作成した文書のフォルダーに、テンプレートとバッチファイルを置き、実行することで変換できます。
なぜか表題・副題・日付に対するスタイル適用が漏れるので、それぞれ選択して適用する。
※ この問題は、2024-12-23公開の Ver. 3.6.1 で解決しました。Pandoc - Releases
段組指定などのレイアウト指定をおこなう
2段組にしたとき図のサイズが自動で変更できないため、Ctrl+X、Ctrl+Vで貼り付け直すとカラム内に収まります。
最終作品は、そのまま入稿できます。