運動会の歌
『ゴーゴーゴー(運動会の歌)』という曲がある。
自分が母になり、娘が小学校一年生になった時、運動会ではじめてこの曲を聴いた。
一番は赤組。二番は白組が歌う。
そして三番は、赤組白組が同時に歌うのだ。
微妙に違う音程とリズムと歌詞なのに、重なり合って一つの力強い応援歌になる。
あかあかあか!ゴーゴーゴー!ゴーゴーゴー!しろしろしろ!
私ははじめてこの曲を聴いたとき、泣いた。
感動しちゃったのだ。
なんてすばらしい。
もともと私は子供たちの合唱というものにことのほか弱く、簡単に涙腺が崩壊してしまう。
今までも保育園の行事や小学校の行事でなんども泣いてきた。
参観日に生徒がバッと後ろの保護者の方を見て「学年最後の参観日なのでみんなで歌います」と歌われたとき、至近距離で響く子供たちの歌声に号泣してしまい、生徒たちがちょっと引いていたこともある。
音楽会や合唱コンクールなどの類は”泣かないぞ”と初めに決意しておかないとダメだ。それでも目頭が熱くなってしまう。
そんな私であるが、まさか運動会の開会式、応援合戦の歌で泣くとは。
しかしもう小学校の運動会には10回近く通ってきた。
ようやく運動会の歌にも慣れ、泣くことはない。
けれどまぁ、やっぱり今年も目頭は熱くなる。
今日、息子の運動会を娘と二人で応援してきた。
夫は仕事なので来なかった。
保育園のころから、娘と二人で息子の運動会のほとんどを応援してきた。
保育園の運動会のダンスで、出番前にこけた息子が登場早々泣いていた時、娘が自分も涙をこらえながら息子に声をかけ一生懸命はげました。
弟思いの優しい娘なのだ。
この夏一気に身長が伸びた息子が、今日はずいぶんたくましく見えた。
リレーも別人かと思うくらい早かった。
ダンスも本当にかっこよかった。
娘といっしょに何度も泣きそうになった。
親になることのご褒美は、こういうことの感動に尽きる。
夜、今日私が撮ったビデオや娘がスマホで撮った動画などを見て、夫と再び盛り上がった。息子はもう恥ずかしくてあんまり見たくないと照れていた。
これ以上ないさわやかな秋晴れの、とても良い運動会だった。
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