パンダのうんこを嗅いだ人々の感想
新刊が出ました。
藤岡みなみ『パンダのうんこはいい匂い』(左右社)
書き下ろしのエッセイ集です。
帯コメントは敬愛するこだまさんと矢部太郎さんにいただきました。
「こんな変化に富んだエッセイを読んだら、しばらく何も書けません」
こだまさん
「生まれた時は、全てが異文化。たくさん線を引いて読みました。」
矢部太郎さん
こだまさんから最初にいただいたコメント全文はこのようなものです。
飽くなき探求心と「違い」への慈愛。なんて豊かなエッセイだろう。
「違いを面白がる」の陰で見落とされてきたものたちに光を当てる。
テーマが日常から海外、食文化、出産、縄文、パンダ...と幅広く「こんなにいろんな話を読めてしまっていいのか」という喜び。
藤岡さんの好奇心や欲深さに笑い、他国の歴史や現状に引き込まれ、暗闇体験・音声ガイドディスクライバーへと続く未知の世界、問題提起。
藤岡さんの語りは本当に滑らかでずっと楽しい。でもそれだけでなく、背景にある状況もしっかりと伝える。
はあ、すごい...と溜息をつきながら一篇ずつ読みました。
メールでこの言葉をいただいたときちょうど散歩をしていたのですが、大きな橋の真ん中で思わず立ち止まってしまいました。宝物にします。
矢部太郎さんの名作『大家さんと僕』が、世代をこえた美しい異文化コミュニケーションの風景であるように、異文化とは必ずしも海外を指すものではないと考えます。
とはいえ堅苦しい本ではなく、基本的に私の情けない姿をさらけ出したドジ特集でもあるので気軽に手にとって頂けたら嬉しいです。
自分で「損はさせないから買ってください!」と訴え続けるのにも限界があるので、皆様からの感想を紹介させてください。
感想を書くって結構エネルギーのいる行為なのに、言葉にしてくださって本当にありがとうございます(買ったよ!読んだよ!の報告もかなり嬉しいです)。
装丁を手がけてくださったのは鈴木成一デザイン室さん、イラストはSEIICHIさんです。
編集者さんと「時代に流されない佇まいにしたいですね」と話していたのですが、その願い通り、普遍的なよさのある素晴らしい装丁に仕上げていただきました。
どうかどうか、長く愛される本になりますように……。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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