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「年収を上げる」は”いつの年収”を指してるの?


最近では、転職や副業がより一層身近な時代になって来ましたね。

「転職で年収UP!!」「年収を上げる転職術」

のような考え方や、情報発信もどんどん広まってきています。


年収は『自分自身のビジネス価値』とも言えるので、年収はどんどん上げていくべきでしょう。


ただ、転職を考えるときには


「"いつの"年収を上げるの?」


ということをしっかりと考えないといけないと思います。


というのも、目先の年収が上がったからといって、その人のビジネスマンとしての価値が上がった訳ではないからです。


”年収は環境で決まる”ということを聞いたことある人は多いと思いますが、言い換えると、ビジネスマンとして価値が上がってない状態でも、年収があがるということです。

その反対も然りで、「年収が上がらなくてもビジネスマンとしての価値
が上がる」ことも多々あります。


①ビジネスマンとして価値が上がってない状態でも、年収があがる
②年収が上がらなくてもビジネスマンとしての価値が上がる


①と②が両方同時に達成できる転職もありますが、必ずしもそうではないということを、働く僕たちは考えたほうがいいと思っています。


目先の年収を求めて転職して後悔した事例


リクルートの後輩で「目先の年収」を追い求めた結果、数年後に後悔したケースがあります。(かわいい後輩なので、こういう形で紹介するのは本意ではないので残念です)

リクルートの平均年収は比較的高いほうですが、そこまでボラティリティがある会社ではありません。


営業でトップクラスの成績を残していると


「あれ、俺って営業力すごいんじゃね?他に行ったらもっと稼げるはずだ」


という感じで、もっとインセンティブが大きい職場に転職する人がリクルートには多いです。

リクルート内で一定の成果を残せる営業マンは力があるのは事実ですし、
他で活躍できる可能性も高いでしょう


僕の後輩のケースも、まさにこのケースでした。

ある日、突然電話がかかってきて

「ふじおさん、僕、〇〇会社に転職することになりました。」

転職の理由を聞いてみると

「リクルートの仕事は楽しいですけど、自分がやった成果に対して給料が反映されないのがもどかしくて・・・・成果がインセンティブとして自分に跳ね返ってくる環境でやってみたいんです」

ということでした。


彼が転職先に選んだのは、ザ・営業会社という感じの、成果報酬型に近い給与体系の会社。


僕が非常に気になったのは、「給料以外で、"彼が"その仕事を通じて得られるものは何か?」ということです。


テレアポや紹介などの新規開拓がメインで、顧客獲得の際にはカスタマーサクセスにトスアップする営業スタイルの会社で働くことは、"今の彼にとって"必要な経験なのか?疑問が残ったのを今でも覚えています。



彼はリクルートには中途で入社しており、前職ではwebサービスの会社でひたすら新規営業を行っていたそうです。


リクルートには「自分の市場価値を高めて、もっと色々な仕事ができるビジネスマンになりたい」という志望動機で入社し、50社以上の法人を担当し、日々営業活動をしていました。


新規開拓をやっていた前職の営業の時とは異なり、1つ1つの企業の事業に深く入り込んで提案していくリクルートの営業にやりがいを感じている、と本人も成長を感じているようでした。


ただ、いつしか転職の考えるようになり、転職の軸が「"今の"年収」になっていたのです。


最初のキャリアで、テレアポメインの新規開拓の営業を行い、リクルートで提案型の営業を行った結果、インセンティブを求めて新規開拓の営業を行うことは、彼の長いキャリアを考えたときに良い選択と言えるでしょうか?

(テレアポの営業を否定する意図は全くなく、彼が最初のキャリアでおこなったものを再度行うことに対しての指摘です)


結果、次の職場では1年半働いたものの、再度転職を考えるようになりましたが、30過ぎの彼に届くオファーは新規開拓の営業職ばかりでした。

まだ30代前半なので、いくらでも選択肢はありますが、リクルートから転職する際に目先の年収ばかりに囚われなければより一層の選択肢と可能性があったのでは?と思わざるを得ません。


『今の年収』と『生涯年収』



どちらも大事ですが、継続して年収を上げるには本質的なビジネスマンの価値を追求しないといけないということを、目先の年収に囚われずに胸に刻む必要があると思います。


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