突然の移転(自分の話4)
音楽教室の経営も安定し、穏やかに過ごしていたところに突然の来客。
高校の同級生でした。
「良い物件があったから引っ越したらいい!」
この人は一体何を言っているのだろう。。。
「いいから車に乗ってくれ」
と言われ連れて行かれたのは尾道市向島の中で中心地でありメインの道路に面した店舗。
「ここ、いいでしょ?だからここに移転したらいい。経費は貸すから」
この人は一体何を言っているのだろう。。。
ボーッとしている間に不動産屋へ連れて行かれ、賃貸契約をし、気がついたら200万円を借りていました。
でも同級生の判断は正しかった。
元々の店舗はインターネット販売を目的として借りた物件だったので外観も店内も、お世辞にも綺麗とは言えない建物だったので。
無事に引っ越しをして2011年12月、新しい店舗で営業を始めました。
目立つ場所なのでレッスンの申し込みも増えてこれからいい感じになりそうでした。
そんな中、12月26日に友人数人を呼んで店の2階で鍋パーティーをした時のこと。
キッチンで洗い物をして2階に戻ったら友人達が言いました。
「横が燃えている」
この人たちは一体何を言っているのだろう。。。
窓を開けて外を見ると、2軒隣の店舗から炎がゴーッと出ています。
200万円の借金、仕入れたばかりのサックスやギター、そしていい感じのお店。
「燃えたらなくなる。。。」
消防指揮官に立候補しました。
消火作業をしている消防士さん達の中に混ざり、とんでもなく迷惑な指揮官は「サウンドトレジャーイノウエを燃やしてはならぬ!」と盛大に邪魔をしたのです。
あれ?
隣の老夫婦が家から出てきてない。
友人に状況を話すと「呼びに行こう」ということになりました。
「おっちゃーん!おばちゃーん!火事ですよ!」
友人と共に大声で呼びました。
ふと友人のほうに目をやると後方ではメラメラの炎が燃えて、友人はまるでスーパーサイヤ人でした。
老夫婦が家から出て来てくれて、スーパーサイヤ人も無事で、火事も鎮火しました。
音楽教室も無事でした。
移転から1ヶ月もしないうちにこんなことがあってから9年。
大した事故などもなく、地元の方だけでなくお仕事で向島に来られたり通りかかる方々にも認知されている音楽教室となりました。
色んなことがありますが、楽器や歌を通じて音楽の楽しさや素晴らしさを知って頂く場としてこれからもサウンドトレジャーイノウエ音楽教室を続けていきたいと思います。
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