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写真展「あなたのレコードジャケットを見つけてください」
「苦悩から歓喜へ」
ベートーヴェン交響曲第五番"運命"
200年前に活躍した作曲家ベートーヴェンは史上初めて自分の音楽を「芸術だ!」と言い、芸術家としての社会的地位と経済的成功を追求した人です。
彼が創始したのは音楽そのものが表現という「絶対音楽」だと言われ、それまでの音楽のように美しく心地よいだけではなく、芸術性とメッセージ性を持っていました。
今回のテーマに選んだ交響曲第五番は誰でも一度は聞いたことがある出だし「ジャジャジャーン」から始まり、苦悩から歓喜に至る人間の心を表していると言われています。
テーマになった音楽自体が抽象的かつ曖昧なので写真もその方がいいのでは無いかと考え、こういう形で苦悩から歓喜を4枚の写真で(第一楽章から第四楽章)表してみました。
クラシックをレコードという面から見ると、他のジャンルに比べてジャケットとかオリジナルフォーマットが重要だとは考えられておらず、適当なジャケットに定番曲をカップリングしたりたりされ、これは録音の無い時代に演奏によって継承されきたことに関係していると思います。
音楽をその瞬間の芸術表現だと考え、録音を拒否した指揮者もいました。
僕なりに、ヴェートーヴェン交響曲第五番「運命」のレコードジャケットを作るとしたらこうするという意味を込めてます。
こちらが展示写真になります。
モデルは奥野あおいさん。
https://twitter.com/okunoaoi
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撮影中に、表そうとしていることが曖昧なのだから写真も曖昧でいいんじゃないかと思い、アウトフォーカスにしました。服を着ていないのは一切の無駄を排除した方が心の動きを表せると考えたからです。
小さいながら色々と初めての試みを入れた展示でしたが、何人かから感想をいただき、今後の糧とすることが出来ました。
お忙しい中を見に来て頂いた皆様、ありがとうございました。
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