コロナユーモア名言録 配信編
「キャンプデビュー」B
人が密集するフィットネスジムであるとか、演劇・コンサートなどは規制で大打撃を受けていたが、逆に密にならない「キャンプ」を始める人は大いに増えていた。
そのため、それまでは専門性も高くニッチだったが故に人気も収益も集めていたYouTubeのキャンプ動画を始める人もまた「密」になり 競争が激化、それまであった回転数を落とす人もいた。
「アリバイ配信演奏」C
開催中止が続いたのはクラシック音楽界でも同じ。ただあまりお金のない同業界、ほとんどの演奏者は「コンサートを中止」ということにはせず、「リモートフルート演奏会」などと前売り券を買った人にURLを送りつけ、自宅などで1人で演奏し配信、
「何とか開催できました」
とSNSなどに報告、チケット払戻に応じる演奏者はほとんどいない傾向があった。
「血まみれクラリネット」C
LINEライブ配信などに活路を見出した特に若手のクラシック奏者たちは頑張っている。
ただそれが1日1時間枠2回位ならまだいいが、それがLINEのコンテストの前など1日6時間も7時間も演奏していることがある。可愛らしい若手の女性クラリネット奏者が懸命に1日中吹いているのを見たりすると
「唇から血が出ないか?」
とまで心配させられることがある。
「コロナはピースもだめ」C
コロナで学校休校中の退屈しのぎに配信を始めた女子小学生Y子さん。全国から見知らぬリスナーが集まってくれることが新鮮で嬉しく、無邪気に
「みんな大好きだよ」
と右手でピースサインをしきりに出していた。するとあるリスナーから
「右手の指の静止画を撮影されて拡大コピーされて生体認証で悪用されるからピースサインはしちゃいけないよ」
と注意アドバイスされていた。
「アル中配信、誰が止めろ!」C
札幌の営業自粛中のお店のキャバクラ嬢ウランちゃん、コンビニの安ワインをビールジョッキでガブガブ飲みながら
「お酒飲んで人生変わった!明るくなったし、しゃべれるようになった!」
「お酒と博打に人生いくら金かけたかわかんない」
などと深夜の配信で大声でがなり続け、医者や関係者でなくとも
「これは止めてあげないといけないのではないか?」
と思わせられた。
「白人に生まれ変わるのが、1番の近道だよ」B
「日本一国の配信人口では満足できない。俺たちは世界を目指す!」
と宣言した大物ユーチューバーも。
「それならアメリカに行け!」
とアドバイスされていたが
「いや、遠回りのようだけど、人口の多いインドネシアでまずブレイクして、そこから一気に世界に駆け上る!」
と、リーダーはジャカルタに移住していた。
無関係の筆者は、
「なんだかんだ言っても、地理的にじゃなく、白人に輪廻転生するのが1番早いよ」
と観察していた。
「誰が結局儲けているのか」A
110万人のフォロワーを抱える有名ゲーム配信者Iさんは自らの結婚披露宴をYouTube等で生配信。4万6千人を超える同時接続を記録したが、お祝いの投げ銭(スパチャ)も2億円を超えて集まった。ただ最終的に会計詳細が出揃ったあと、Iさんは、
「YouTubeに手数料1億2000万円持っていかれたわ」
と嘆いていた。
「料理教室百花繚乱」B
リアルで集まれないためオンラインでの料理教室が花盛りである。「南欧料理」「ダイエット食」「アレルギー食専門」など百火撩乱。
ただオンラインだと、生徒が作った料理を先生が「味見」もできない、そもそも「完成」したのかどうかもわからない。流行っている教室を主催するS子さんは
「こんなことでお金とってていいのかしら、と内心ジレンマを感じることもあります」
と白状していた。
「いきなり終了」A
マンツーマンでのオンライン料理教室では生徒がそこつ者で材料を買い忘れていたりしたらもうどうしようもない。
「ではまずピーマンを取り出してください」
「……先生ピーマンないんです、というか、今日買い物行く時間がなくて何も買ってないんです」
「・ ・ ・ ・ ・」
とリアルだったら材料を分けてあげて、すぐ解決するところを
「・ ・ ・それでは今日は終わりと言うことで」
と教室終了と言うことになってしまう。
「俺か、俺以外か」B
女性に絶大な人気を誇る新宿の元ホスト・ローランドの開いた個展のタイトル。幅広い女性たちに絶大な人気を集めていた。
しかしこのコロナ禍、学者、政治家、マスコミ、一般人と
「日本と違って海外では…」
「まだまだ日本は海外に遅れておりまして」
「」
と、しばしば「日本」か「日本以外か」を並列に並べて論じられていたが、そもそも人口密度、医療、気候風土も万別な二者を並列にするのはあまりにおおざっぱ。
「当たり前やないかい」C
子供たちの貧困を救うチャリティー団体「セーブザチルドレン」。東南アジア太平洋全域の1200人の少女たちにアンケートを取り
「彼女たちの5人のうち3人は新型コロナで何らかの不安やストレスを抱えている」
と発表していた。
「時間差墓参り」B
滋賀県と鳥取県に住む2人の兄弟は、2010年に亡くなった母親の墓参りと兵庫県にある実家の掃除をすることにしたが、
「違う地域に住む人同士の人流は慎むように」
という政府の方針に従い、しかしながらまさかリモートというわけにもいかず、お墓の洗いから、実家の掃除に至るまで、兄と弟の時間差で顔を合わせないまま心を込めて行い、何とか乗り切った。
「日本アニメはどうなる?」B
日本が世界に誇るコンテンツ・アニメを支える声優。学生のなりたい職業の上位でもある。しかし非公式ながら政府からの通達で声を出す際感染リスクがあるからと
「収録を一切やめるように」
とされ、一時期一切仕事がなかった。
「もともとバッチ・キーホルダー」B
もともと喘息の人、花粉症持ちの人は電車内などで咳が止まらなくなると、このご時世周囲の目が辛い。彼らの間で
「私は喘息」
「私は花粉症です」
といったことを知らせる缶バッチが人気。
バッジ500円。キーホルダー900円。
「コロナ死の選択」B
自殺することで生命保険金を家族に遺すと言う最後の選択をした人も少なくなかったが、鉄道自殺の場合、どの鉄道に飛び込むかも、これも最後の重要な選択だった。
鉄道会社によっては遅延損害金等、億を超える賠償金を遺族に請求するところもあれば. 配慮して1円も請求しないところもある。この辺の情報が出回ってしまい、
「1円も要求しない」
とされる会社の線路に飛び込むことを選択する自殺者が多数発生。その結果、
「賠償請求しない」
という温情が、結果的に飛び込みによるダイヤの乱れを、極端に多発させるという事態に繋がっていた。一方で
「賠償請求します」
という会社の路線ダイヤにはほとんど乱れがなかった。
「確認のシグナル」B
「A鉄道〇〇駅で人身事故発生・運行の遅れ何分…」
といったA鉄道での人身事故・遅延多発のTwitter情報は
「これからどの鉄道会社の路線に飛び込もうか?」
と『最後の迷い』を迷うコロナ自殺志願者たちの重要な情報源になり、
「やはりあそこは遺族に賠償を要求しないからこんなにみんな飛び込んでるんだ」
と、彼らの『最後の確証』となり、A鉄道にはますます飛び込みが多発していた。
「定年前・日本最古の原子力発電所放射線量管理責任者」C
筆者はネタ集めのため中学の同級生のK君に電話をしてみた。彼は毎晩酒浸りらしく何度説明しても筆者を彼の兄と間違え続け
「はよおかんに金返せよ」
「何し遊んどんや」
と延々と繰り返し、筆者が何度も説明した後やっと正気にかろうじて戻り
「俺のいる美浜原発はもう作って30年経ったから廃炉すんねん」
「どうやって廃炉すんの?」
「そんなん誰もわからへん。作り始めた時は30年たったら何とかなると思ってそのまま今までやってきただけやから」
「えーそんなん?どうなんのこれから?」
「俺はあと5年で定年やから知らんし、わからへん」
「美浜原発の放射線量の異常値のチェックの責任者の君がわからへんのか?」
「みんなわからへんのよ」
といった会話のあたりからまた酒が進んだようで
「いい加減おかんに金返せよ兄貴」
「兄貴借金いくらあるねん?」
と、また意識混濁が始まり、筆者と彼の兄との混同がまた始まった。しかし、責任者の職は5年間安泰だそうである。
「ハイファのジブリ」B
一時期は人通りどころか車の往来も途絶えていたため、イスラエルの地方都市ハイファではアスファルトの街に、「イノシシの親子連れ」など野生動物が跋扈するようになっていた。
「アライグマと金魚の興亡」B
市街地での飲食店の経営自粛時短で生ゴミが減少、カラスが減った一方、郊外住宅街ではステイホームやテイクアウトの生ごみが逆に増え、山間部からアライグマが侵入、大いに繁殖していた。隠居していた80代の老人が大切に飼っていた珍種の金魚を食われ
「一匹だけやないですよ。二匹までもです」
と憤っていた。
「公園デビューとは何か?」B
コロナ禍の育児で、半ばノイローゼになっているのでは?と言うママもいた。息子がある程度の年齢に育ち初めて公園に連れて行くも
「(感染があるから)ベビーカーからあまり下ろさないように」
「滑り台・鉄棒は接触があるから遊ばせない」
「ママ友も密になるから避ける」
と、
「では何のために公園に行くの?」
と疑問に思わされるママさんもいた。
「プロデューサーはコロナ」B
歌い手たちは各地のコンサートを回るツアー中は、演奏が中心でスケジュール的にも曲作りに取り組めない。K-ポップ好きの専門学校生M子さんは、
「好きなグループのワールドツアーが中止になって、新曲いっぱい作ってくれてよかった」
と語っていた。
「コロナより嫌なもの」B
ステイホームで顔を突き合わせる状態の増えた夫婦の離婚が相次いでいた。
「同居離婚」A
「もう我慢できない。別れよう」
と同意の上で離婚の判を押したものの、このコロナ不況、お互い別の住居が費用的にも用意できない。
結果、同じ家で住み続けている元夫婦がいた。
「コロナ過疎」
日本中が、世界中が、コロナの蔓延を嘆いていたばかりではない。ある地方都市、、その中でもひなびた地域に住むA子さんも自治体にはこの2年で4人しか感染者が出ていなかった。A子さんは、
「田舎過ぎて恥ずかしいので、遠くの友人たちにも言い出せない。うちのあたりもそろそろ『蔓延防止重点地域』に指定してほしい」
と嘆いていた。
「ステイホームレス」B
ステイホーム政策により飲食業など大打撃を被った業界は多い。
それにより毎月多額の住宅ローンを組んでいたサラリーマンはそれが払えなくて競売にかけられるケースも増えた。運送業に従事していて給料が半減してそうなってしまったAさんは
「我が家の場合はステイするホーム自体がなくなったんですよ」
と嘆いていた。
「オミクロン会」C
オミクロンに感染して番組を休んだダウンタウンの松本、回復して番組復帰後
「普段はあんまり飲みに行かへんのやけど、今回はオミクロンにかかって治ったやつばっかりで集まってオミクロン会やってますわ」
と述懐していた
「のび太の逆襲」B
黒板の字がよく見えず成績も上がらず、その大きな黒縁のメガネが周囲のからかいのネタになっていじめられていた弱視の少女。
オンライン授業になって字が読み取れるようになり成績が伸びた。
同時に始めたLINEライブ配信で全国に多くのリスナーフォロワーが増え、ますます可愛く生き生きしていた。
「何も知らないままいきなり正社員」B
2020年のコロナ勃発期の就職活動はただただ中止中止の連続。
企業説明会も中止
OB OG訪問も中止
結局卒業間際、ほとんど知らない会社のただ採用してくれると言うだけで藁をもすがるが如く簡単な就職面接を受け、
「それではわが社でがんばってくださいますか?」
「がんばります」
と、ほとんどその会社が何をやっているかもわからないまま正社員になったと言うケースが続出していた。
「たれながし農業」B
農業の世界ではコロナの前と後ではとにかく参入がものすごく増えたことが特徴。ただ、農業に限らず産業とは生産もさることながらその売先を見つけることこそ難しい。そのため作ったらはいいが、生産品の売先を見つけられず潰れる業者も続出。
その中で補助金をもらって始めている業者はやめるにやめれない。ただただ農産品を作ってあてもなくたれながす事態が進行していた。
「1年目肥沃2年目砂漠」B
農業は何より土に対しての投資が難しく大変。
1年目は収穫はうまくいっても2年目からはその土壌が枯れてしまって作物が取れないと言うのはよくある話。
素人が多く参入したコロナ農業では今多くの農家でこの「2年目のジンクス」に直面している。
「花の命は短くて」B
花農家の商売の難しいところは、商品見本のSNSに「美しい花」を載せれないところ。
当然ながら咲き誇っている状態の花の写真を載せれると言う事はその花を発注してももう遅いと言うことを意味する。
その結果花農家の見本SNSには
「何が何だかわからないモグラのようなつぼみの写真」
「ただの枝」
の写真に品種をつけて掲載するといったおよそ花の美しさとは関係のない写真の羅列になっていた
「コロナ花バブル」C
リモートオフィスが始まった頃、殺風景にならないようにと、「花」の需要が高まった。花農家は
「出せ出せ」
と片っ端から出荷してそれまで売れてないなかった「鹿児島百合」まで売り切れていた。しかし全世界の花農家からも同じことが行われ普通なら出荷されない悪い花がどんどん出回る事態になった。
その結果当時全世界では花が捨てられまくると言う事態が起こっていた。
「開演いきなりメンタルやられる」B
クラシックの世界ではアーティストにビジネスの事は基本的に知らされないしきたりになっており、アーティストは自分のチケットの売れ行きは自分でも知らない。
ソプラノ歌手のMさんは、いつも満席に近い自分の客席がコロナでちらほらであることが舞台に乗り幕がするすると上がって初めてわかることになり、いきなりメンタルを直撃され、
「その状態でアリアを歌うのが辛かったわ」
と振り返っていた。