『ドングリ どこにあったの?』
かつて私の作業場へ訪れたちいさなこどもは、たまたま作業机の上に置いてあった
ドングリを見つけるなり、私の顔をちらりと見ては、ひとつ、また、私の顔を
チラリと見ては、ひとつ。いちいち顔を見ては、にっ!と笑って、ひとつ、
また、にっ!と笑っては、ひとつ。
ひとつずつ、どんぐりを自分のポケットへ収めて、持って行ったのでした~。
出店の際に、すこしでも自然に関心を寄せてもらえるきっかけになれたらと
大きな組み木のアブストラクトの片隅へドングリを幾つか合わせて展示を
しています。
そうしたら先日の山の中ほどの出店会場にて近寄ってきた、ちいさな子供が
それを見るなり
『ドングリ どこにあったの?』と尋ねてきました。
それへ応答をするよりも早く、その子の保護者らしい人が
『ここじゃない、ところだろう』と答えておられました。
でも・・・でも、ですね・・・
そのドングリは確かに、ここでは無いところでみつけてきたものでは
ありましたけれど、
でも・・・でも、ですね・・・
『ドングリ どこにあったの?』とせっかく子供がドングリへ
関心を抱いているのですから
『探しに行ってみようか~』という回答をして欲しいな~というのは
あくまでもたまたま袖振り合った他人にすぎない、私のささやかな
ボヤキひとりごとなのであります。
好奇心
それは子供の頃にもっとも強く抱いているらしく歳を重ねると共に
それは弱く乏しくなってゆく、それが一般的な兆候らしいのです。
ですから
ちいさな子供のうちに心の中に抱いている好奇心の芽を、さっと拾う
それは案外、保護者や周囲のおとなたちの大切な役割のひとつなのでは
なかろうか~などと、これもまた私の勝手なちいさなボヤキなのであります。
秋、みのりの秋。
すすきが風に揺れていたりドングリやクルミが落ちていたり
赤や黄色の夏とは異なる季節の彩りが美しい落ち葉があちこちで見られる
良い季節になっています。
本格的な寒さが始まる前のつかのま外へ自然へ目を向け足を運び
こころやすらぐひとときをお過ごしになってみてはいかがでしょう。
ぜひ
身近なひとや、ちいさなこどもたちを誘って~♪
都心の中のちいさな公園の中の、一本の木、草ひとつからも
秋のたのしみは、きっとみつけられることでしょう☺️
🌱追記・・・
画像は私の作品・きのこのコップです。きのこも今が旬。
たまらないごちそうですね~。