[対価を頂戴する]ということ
先日の出店、
海辺での市の際に、お客様とお話をしていたら『当直明けなので』との事。
昼間の仕事は楽で夜間だけが大変とは決して思いません。昼間の仕事でも
大変なもの幾つもあります。それでも大半の人々が眠っている最中に
どうしても必要な業務というものが有り、誰かがそれをしてくれなければ 成り立たないという業種は間違いなく存在をしています。
その『当直明け』の帰り道。
わざわざ遠回りをして足を運んでくださる、実に有難い。
その大変なお仕事から得られた貴重な対価の一部を、ご自分の楽しみの為に
つまり私の作品を買い求める事へと使って下さる。 それは本当に嬉しく
大変に有難い事です。
[暮らしのささやかな楽しみになれたら]
自分の作品を作り発信をしている、その訳の一つには[それ]があります。
仕事帰りに楽しいものを探しに寄り道をする。
好きなもの心踊るものを眺め選びつつ作り手との会話をも楽しみつつ ひょっとしたら、何か気に入ったものが見つかり、自宅へと迎え入れる。
対価を頂く。
目の前の相手から目に見える形で[むき出しの対価]を頂く、その機会が
現代の日常の中で、どのくらいあるものなのでしょう?
人と人とが[きちんと顔を合わせて言葉を交わし現金のやり取りをする]
その機会から得られるものは[対価]、決してそれだけでは無いと、そう思われてなりません。
寒中厳しい折、油断をすると寒さで丸くなりそうな背中が、すっと伸びた様な、そんな気がしています。
追記・巻頭の写真は、前回の記事でご紹介をさせて頂きました作品の
シリーズの内の一つ[猫の手まごの手]です。思えばこちらの作品も
それはそれは悩み抜いた挙句にご購入を英断して下さった方がおられました。そのお話もいずれまたご紹介をさせて頂きたいと存じます。
ここ数日は10数年に一度の寒波襲来とか。
気をつけてゆきましょう、お互いに。