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一棟借上げ、どこかのアパホテルより⑤
PCR検査を受けた翌日の夕方。なんのきっかけかは全く分からないが、一気に臭覚と味覚が戻った。口が寂しかったのでピーナッツを口に入れたときだった時だと思う。もっと確信が欲しくて、ブルドッグソースの蓋開けて嗅いでみた。酸っぱさとか甘いような香りが鼻孔をくすぐる。
冷蔵庫にあるカマンベールチーズを口にしようと、扉を開けたとき。
いろんな食材のにおいが混じりあった、脱臭炭とかで取らなきゃいけない特有のにおいが飛び込んできた。臭覚は上々。
カマンベールチーズを齧ったが、味覚は7割くらいといった感じ。もう少しカビのにおいとか塩気があった気がした。
症状が回復しつつある中、ホテルへの収容が決まった。
送迎の方はタクシー運転手さんらしい方もいれば、どこか不慣れな方も見受けられる。陽性者を乗せる業務、本当に頭が下がる。
私は某アパホテルに収容されることとなった。
ちなみに東京都は収容ホテル一覧を掲示しており、アメニティや一日の過ごし方などがざっくりわかるようになっている。
私を含めた家族は3か所に散らばって収容された。
ご飯が激安弁当レベル(ごはんメインの弁当なのに、ペンネとか焼うどんがおかず)なのはみんな一緒だと思うのだが、部屋の設備は違うのでこればかりは運である。
話を聞く限りでは、某アパホテル収容は勝ち組だと思う。
ホテルによってはバスタブがなく、シャワーのみ。窓が小さすぎる、部屋が暗いなど。
私が収容された部屋はベットでいっぱいのシングルルームだが、しっかりとした窓があるので光が入ってくる。ホテルのご厚意でVODが観られる。(not エロス) 某アパホテル特有の思想強め冊子も置いてある。(大浴場はもちろん禁止)
ちまちま仕事もできる机もあり、このnote一気にこんなに書いてしまったのだ。
これもホテルによるとおもうが、手順を踏めば差し入れも可能である。(デリバリー、配送の類は一切不可)
食事の受け取り場所ではペッパー君が一人ごちゃごちゃやっており、なかなかにシュールである。
これからホテル療養になる人がこの記事を読むか分からないが、
湯沸かしポットがあるならインスタント食品を、バスタブがあるなら入浴剤を、wi-fiなさそうならすぐさまポケットwi-fiのレンタルを。
衣類は2日に1回変える程度の気持ちで大丈夫。ノートPCとかできる限りの娯楽を詰め込んでゆっくり休んでほしい。
また、療養終了後のPCR検査は無意味、完治を証明できるものではないのでご留意いただければと思う。
こんなことを綴っては不謹慎とは思うが、大家族の中で得られなかった静寂な時間を私はこの療養生活で楽しみたいと思っている。