大阪国際女子マラソンのはしゃぎ過ぎ
1年前の前田穂南の日本記録更新でレースの格が上がったと勘違いしたのか、有象無象の解説陣を立てたTV局の演出には笑った。
小林香菜の逆転劇をいいことに、日本人トップの記録が21分台と低調だったことを覆い隠そうとするのも笑えた。
そもそも前田の日本記録更新(13秒)は、かかった年月、厚底シューズの出現、ペースメーカーの後押し等々を考慮すれば、悲しいほどに微々たるものだったのだ。
がっかりだったのは鈴木優花の変調。パリでの健闘がまぐれでなかったことを実証してほしかった。真夏の五輪マラソンの記録はほぼ参考にならない以上、自己記録は当然だったので21分台は褒められた記録ではない。地力は随一と思うので次に期待したい。
小林の頑張りは褒めたいが、記録を冷静に見た時(世界は10分を切っている!)には、メディアの騒ぎ方とりわけ増田明美のはしゃぎ方はいささか異様だった。小林の力量についての判断はもう1レース見るまで保留である。
気になるのはあの究極のピッチ走法。長距離ランナーの大成にはフォームが大事と言ってきた。走法はフォームかと言われれば迷うが、最後にモノをいうのはオーソドックスなフォームと走法だと信ずる。