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真庭市訪問1
さて、蒜山に到着しました。蒜山といえばジャージー牛乳を連想しますが、この日の集合場所は、ここ。先生がたと合流してあちこちを訪問していきます。
自然体験できる山奥の秘密基地
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秘密基地感バツグンです。細い道から「こんなとこ入っていくの?」というところにある小さなキャンプ場「はにわの森」。ここのオーナーであり地域コーディネーターでもある大岩さんにお会いしました。
ちなみに、上の写真の左にある平たい建物は木材の乾燥小屋で、周辺で間伐した木材を乾燥させています。右のツリーハウスは、大岩さんと地元の有志が夢中になって設計し、空師の人たちに釣っていただいたものだそうです。
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大岩さんはここでいろいろな人が自然体験から楽しみながら学んでほしいと運営されています。デンマークのフォルケホイスコーレで学んだ経験もある大岩さんは、教育への思いも熱く語ってくださいました。
サイクリングで森林セラピー
続いては蒜山から30kmほど離れた新庄村へ。村に入って、まず腹ごしらえ。
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これが新庄村の牛丼です。つゆだくにも程がある!と思いましたが、実はこれはご飯の代わりに村名物のひめのもちという餅が入った「牛餅丼」なのです。もっちもちでおいしい!
満足したところで、新庄村 森林セラピー協議会の黒田さんにサイクリングによる森林セラピーをご紹介いただきました。
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街から山に自転車で行くのはかなりのアップダウンですし、途中未舗装の小道もありましたが、このために用意された電動アシストのマウンテンバイクはとても快適! ふだん坂だらけの街に住んでいるのでほとんど自転車に乗らない私でも楽しく回ることができました。
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途中で黒田さんがニホンタンポポが咲いているのを教えて下さいました。巷でよく見るセイヨウタンポポより花が大きく美しいです。
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新庄村では上の写真のような景色が見られました。山の頂上や尾根には土壌を守るために広葉樹を残し、谷の部分に林業のための針葉樹を植えるそうです。この日はまだ広葉樹の緑が薄い時期なので違いがくっきりわかりました。このような山はこのあと真庭市の中をあちこち回ったときも随所に見られました。
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森の中ではシイタケを栽培していて、この日も直径10cmを超える大きなシイタケを収穫することができました。このあとの黒田さんと、この森林セラピーをどう発展させていくか、地元の子どもたちの学びにどうつなげていくか、というお話が弾みました。
新庄村の匠と新しい風
続いて新庄村の木工所を訪問。ここには木工の匠がいらっしゃいました。もう木工歴何年なのか想像つかないくらいの大先輩で、この日は250年ほど前に作られた神輿と同じ型のものを製作されていました。神輿は神社の神殿をかたどっていますから、とても作りが複雑。それを図面無しで正確に作っていく難しさは想像できません。
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そしてその工房に新しいオーラも。
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こんなところにShopBotが!!
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このShopBotを操っているのが若き香山さん。ShopBotでエレクトリック・ギターやベースを製作しています。
熟練の匠の手仕事と、若いデジタル世代とが同居する不思議な空間でした。
手に馴染むモノづくり
今回の一連の訪問は、とにかく車で山道を縦横無尽に移動します。また山道を15kmほど走って、山中の廃校の体育館にある『木工房もものたね』の工房へ。
ここでは木工職人を父に持つ元木さんご夫婦が木のおもちゃやインテリア用品などを製作しています。
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元体育館という広い空間を活用して、太い広葉樹から切り出した板材を丸ごと乾燥させていました。木工機械もたくさん並んでいましたが、私が萌えたのはこれ。
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何の機械かわかりますか? 枡などのあられ組みを切る機械だそうです。たくさんの凸凹を一度で切れるのですね。すごい。
それから、お父上が昔製作されて経年変化で反ってきた天板が置かれていて、これからこれをアップサイクリングするそうです。親子二代で活用される木材というのも素敵です。
地元の元気者たち
最後にまた山道を25kmほど移動して宿泊地の高仙の里よのへ。キャンプ場ロッジ「なつつばき」に地元の元気な人たちが集まって迎えてくださいました。そこで地元で採れたものなどを食しながらこの日のことを思い出して語り合ったりして交流しました。