証券担保ローンを使うなら個人?法人?【証券担保ローンのポイント⑪】
こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。
富裕層の場合だと資産管理会社を設立している事も多いですが、証券担保ローンを使う場合で個人か資産管理会社のどちらで活用すべきか悩んでいる方も多いと感じたので解説します。
(1)税金だけ見たら個人
金融資産の運用の税率は個人の方が有利です。
個人の場合は税率は20.315%
法人の場合は利益が800万円以上残った場合の実行税率は約33%です。
経費を引いた後のインカムゲインが800万円を超えるようであれば個人
経費を使用し、利益を圧縮することが可能であれば法人での活用が良いでしょう。しかし資産管理会社の良さは税金面だけではありません。
以下の記事に資産管理会社のメリット・債券投資のみでも資産管理会社は必要なのかについて書いているので併せてご覧ください。
↓資産管理会社のメリット↓
↓債券投資のみでも資産管理会社は必要なのか↓
(2)金利を損益通算できる!?
証券担保ローンは借入なので「金利の返済」をする必要があります。
「金利部分を損益通算できるか」が気になる点です。
・個人
証券担保ローンの金利部分は、雑損失になり他の金融資産との損益通算はできないと思っていましたが、
確定申告をすれば、株式や投資信託の配当金から、金利を控除して税額を計算することができるようです。(配当所得か譲渡所得はOK)
しかし資産管理会社含め3%以上株式を保有している個人の配当は総合課税の対象になり、配当所得ではなくなるので要注意です。
⚠️債券の利金から金利を控除して税額を計算することができないので要注意です。(利子所得はできない)
・法人
不動産投資の金利返済分が経費算入が可能なように、資産運用が事業目的であれば、「証券担保ローンの金利も経費算入が可能」なため、債券のインカムゲインをはじめとした他の金融資産と損益通算が可能です。
個人との違いは、資産管理会社で不動産を保有している場合は不動産賃料等とも損益通算が可能です。
この点が個人との明確な違いになります。
*法人は設立時に定款に事業目的を記載する必要があります。資産管理会社の場合は、定款には現在保有している資産や将来的な投資対象に従って定めるのが一般的です。
(3)法人では活用できない場合もある
証券担保ローンの活用時に審査があるのですが、証券会社によって重視しているポイントが違います。
さらに資産管理会社で借入する際に証券会社によっては、個人と法人を一体で見て審査するところと、資産管理会社でしか見てくれないところもあります。
資産管理会社の場合だと、例えば、「経費などで損益通算をして意図的に赤字にしている場合」や「株式の大半をお子様が保有している場合」だと使えないことがあったりします。
以上、証券担保ローンを使うなら個人?法人?でした。
他に資産運用に関する記事を書いています。
以下のリンクが目次になるので併せてご覧ください。
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