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証券担保ローンについて教えてほしい【お客様からの質問シリーズ㉖】

こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。

最近は「証券担保ローンの活用」に関するご質問が増えているため、今回はメリットやデメリット等も含めて解説しています。


(1)証券担保ローンとは?

証券担保ローンとは、持っている株式や債券などの金融商品を担保入れて、資産を売却することなく金融機関からお金を借りることをいいます。基本的には資産数億以上の富裕層向けサービスになります。

(2)メリット

・資産を保有しながら資金調達が可能

大きなメリットは資産を保有しながら資金調達が可能な点です。
株式を担保に入れても、株主としての権利を失うことはないので引き続き配当を受け取り続けることができます。

特にこのメリットを享受できるのが、資産配分の大半が自社株式になっている上場企業創業オーナーです。
上場企業創業オーナーが保有している自社株式は気軽に売却できないので、配当を出していなければ自社株式はリターンを生み出していない眠った資産になってしまいます。さらに資産配分の大半が自社株式に偏っているため、株価の変動で資産額は大きく変動します。

そこで証券担保ローンを活用することで、自社株式を生きたお金に変化させることが可能です。外国債券や国内不動産へ投資することで、資産配分を最適化することもできます。

・資金使途は自由

証券担保ローンは基本的に資金使途は自由ですが、金利の返済があるので調達した資金で外国債券へ投資する方が多いです。

(3)デメリット

・担保割れリスクがある

簡単に言うと追証リスクです。
担保有価証券の評価額が基準を下回っている状態を指します。担保割れになった際は、追加で担保を入れて担保割れを解消しなくてはなりません。

更に担保割れの解消に応じず、融資割合(担保時価評価額に対する融資残高の割合)が一定の基準まで低下すると、担保有価証券が強制売却されるので注意が必要です。

どれくらいの下落まで耐えられるのかを把握し担保割れのデメリットを理解した上で、経済状況の変化にも耐えられる範囲で活用することが大切です。

・掛け目の範囲でしかレバレッジをかけれない

担保にできる資産には、代用有価証券の評価率のこと指す「掛け目」というものが設定されています。株式の担保掛け目は50%、債券は70%など資産によって異なります。
注意点として、時価総額が低い日本株式は担保に入れられなかったり、外国債券だとシニア債しか担保に入れられないなどの制限もあります。
こういった制限も外資系PBと国内金融機関だと異なるのでしっかり確認しましょう。

証券担保ローン活用における外資系PBと国内金融機関の違いは以下の記事で解説しています。

証券担保ローンの活用は、例えば1億円の株式で担保掛け目は50%だとすると最大5000万円まで証券担保ローンが活用できるといった感じです。

しかし、相場状況や担保有価証券次第では掛け目が突然変更されることもあります。掛け目の限度いっぱいで借りている場合は掛け目が下げられた際は、追加で担保を入れなければなりません。
こういったリスクもあるため、とにかく限界まで借りればいいというわけではないです。

(4)まとめ

今回は証券担保ローンについてでした。有効に活用できれば効率よく資産運用が可能ですが、使い方を間違えると、資産を処分しなければならないので適切な範囲で活用しましょう。

他に資産運用に関する記事を書いています。
以下のリンクが目次になるので併せてご覧ください。

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