ITエンジニアに選ばれる組織の条件
HITO 第17号(2021年8月発刊) ITエンジニアに選ばれる組織の条件
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/research/hito/hito17.html
どこもかしこも「DX」が喧伝される世の中になっている。
そんなDXを進めるにあたっては優秀なエンジニアを確保することは大きな課題となるケースが多い。
そんなITエンジニアについて様々な調査をした内容が、パーソル総合研究所が発刊している機関紙「HITO」より2021年8月リリースされている。
お客様からもこの3か月ほどで
「どうやってエンジニアを採用するか」
「エンジニア採用・定着に当たって今の人事制度がフィットしていないと思う」
「採用したはいいが育成プランがない」
「DXするにはまず何から始めたらいいか」
等のご相談を頂いており、現場でも関心は高いテーマだ。
多岐に渡るテーマでとても興味深い。pdfでも閲覧可能なので、機会があればぜひお目通し頂きたい内容だが、いくつか自分自身でも「なるほど」と思ったことがある。
1つは「転職意向」について
エンジニアはすぐに転職してしまう印象をお持ちの方が多いと思うが、実際には転職意向と給与は相関関係にあり、本調査だと550万円以上の年収をもらっている人に関してはむしろ通常の職種よりも転職意向は下がる傾向にある。
また、エンジニア本人への転職意向調査をとっても他の職種と比べるとむしろ転職意向が少ない傾向にあるということだ。
転職にはかなりのパワーがかかる。人間関係も1から構築するなど面倒なこともあるので、できれば同じ職場で働きたいという傾向があるようだ。
※ただし、エンジニアは今や引っ張りだこ。あらゆる企業からオファーがかかるだろうからそうした環境は他の職種とは異なる
もう1つは「愛社精神」について
愛社精神については他の職種よりも低い傾向があるようだ。
これ自体はそうなんだろうなという結果だが、周りの人とのチームワークについてはかなり意識があるようだ。
具体的には所属するA社については関心が薄いが、一緒に働くBさんやCさんにはとても高い関心を示す。
全体よりは身近で一緒に働く人を大切にする傾向にあるとのことだ。
その為、その人が退職した際に転職しようという気持ちが高まるし、逆に採用時も一緒に働く人が魅力的だと会社全体よりもその人に魅力を感じて入社しようとなるケースがある。
また、リファーラル採用も他の職種より盛んで社外勉強会など、社外同職種の人と接する機会が多いこともあり、そこをきっかけによる転職も多い傾向のあるようだ。
聞いてみれば当たり前のようにも感じるが、1つ1つ紐解いていくと新たな発見があるという意味でも、エンジニア採用をされている方には必見の1冊である。
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