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フジムラのいきもの説明文[深海魚と動物]


唐突にパソコンに生き物のステッカーを貼りたくなり、3週間ほどなんやかんやなんやかんやして7種のステッカーが完成した。

うまくできたと思ったので、minneというハンドメイドアプリにも出品してみた。


滝川クリステルくらいおもてなしの精神がある私は、各生き物の魅力と生態を購入者に伝えるべく、パッションと愛情と情熱を込めて自家製の説明書を作成した。

魂込めた文章も、ステッカーが売れなければ誰にも届かない。それでは無念が霊になりそうである。

そのためこの場でその説明書に載せた文章をお披露目しておきたい。

パッションと愛情と情熱のこもった説明書
(半透明仕様)(まごころ仕上げ)


1.キリン[giraffe]

キリン科キリン属に分類される偶蹄類でウシの仲間だ。体長は4〜5mと哺乳類の中で最も背が高く、日本の標準的な家屋の2階に相当する。そのため思春期で口を聞いてくれない子供の部屋もキリンの身長があれば外から覗きみることができる。

5本のツノ・浅黒く長い舌・体の半分を占める長い首を持つ生き物というと、怪物のような容姿を想像するが、奇跡のデザイン性とバランスで可愛さを保っているのがキリンだ。

キリンの平均的な血圧は300/200mmhgと人間であれば頭の血管がぶっとびそうな値をしている。しかしこれは高い位置にある頭部まで血液を循環させるための仕組みであり、決して塩分の取り過ぎなどではない。

またキリンはいつでもすぐに逃げられるように、1日のほとんどを立ちっぱなしで過ごし、立ったまま寝る。電車で頑なに座らないマンも、立ったまま寝ているサラリーマンもキリン同様に敵から素早く逃げるための戦略だろう。


2.ゾウ[elephant]


長鼻目ゾウ科に属する哺乳類で、体高約3m、体重は5〜7tと陸上最大の大きな体を持つ。しかし、走る速さは法定速度を守った原チャリより速い時速40kmだ。

その大きな体を維持するために1日に150kgもの植物を食べ、100kgもの糞を排泄する。大量の食物を求め広範囲に移動し、行く先々で種子の混じった糞をするため、ゾウの食事と排泄は森の再生に深く影響している。

ゾウは死ぬまで成長し続ける動物だ。
牙は上あごの門歯が伸びたものであるがこの牙もまた、一生伸び続ける。
牙の重さはオスだと2本合わせて120kgキロにもなる。ジャイアントパンダの体重が大体100〜120kgほどであるため、口元にずっとジャイアントパンダを咥えている感じだ。

また、ゾウの代名詞とも言える長い鼻は鼻と上唇が同化し、長く伸びたものだ。鼻の先端に突起がついているため繊細な作業が可能で、自販機の下に落ちた小銭なども拾うことができる。


3.ゴリラ[gorilla]


ゴリラは霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される哺乳類だ。シルバーバックと呼ばれるオスを筆頭に、一夫多妻の形態をとり、母親を失った子供はシルバーバック自ら育てるなど家族の結びつきが強固である。

ゴリラはのどから胸の下にかけて大きな袋が発達しており、息を吸って胸をふくらませた状態で胸をたたき、ポコポコという音を鳴らす。これがかの有名な「ドラミング」だ。この行為は攻撃の前触れのように思われることが多いが、実際には相手と戦わないための自己主張である。ドラミングによって自分の体格や力を周りに示すことで、結果として争いを避けることができるのだ。

皆さんも、話の通じない上司やわけのわからない客に絡まれた時には是非ドラミングをして不戦勝に持ち込んでいただきたい。


4.マレーバク[Malayan Tapir]


マレーバクはバク科バク属分類される奇蹄類でウマの仲間だ。東南アジアの熱帯雨林に生息する夜行性の動物で、夜な夜な長い鼻で木の葉や果実をもぎとり食べている。

クロとシロのモノクロツートンカラーが特徴で、体長は1.8m〜2.5m、体重は250〜350kgほどだ。
日本の一般的な住宅の天井の高さは2.5mほどであるため、マレーバクが二足歩行で家に入ってきた場合には天井と床の間にギッチリと挟まる。

泳ぎが得意で、敵に襲われたときは水の中に跳びこんで逃げるほか、排泄も水中で行い、自分の臭いを残さないようにする。プールの中で排尿をするものが極たまにいるようだがおそらくそれはマレーバクである。

5.リュウグウノツカイ[Oarfish]


アカマンボウ目リュウグウノツカイ科に属する。全長は3mほどあり、大きな個体は8mにも達する大型深海魚だ。

宇宙よりたどり着くのが難しいといわれる深海に住み、海底から離れた水深200〜1000mあたりの中層を漂っている。稀に浅瀬で目撃されることがあるが、その暮らしぶりを観察することは非常に困難で、その生態は未だに謎が多い。

通常は全身を直立させた状態で静止し、移動する際には斜めに傾いてヒラヒラと泳ぐ。陸上であれば二足歩行のような姿勢だ。たまに見かける赤モヒカンのパンクロッカーは、陸上に生息するリュウグウノツカイの一種である可能性が示唆されている。

6.メンダコ[flapjack octopus]


メンダコ科に属するタコの一種で、水深200〜1000mの深海に生息している。普段は平らになって過ごし、体長も20cmと比較的小さいため、英語では「flapjack octopus」=パンケーキタコと呼ばれている。

他のタコと同様に腕は8本あるが、脚の半分以上を膜で覆われ放射状に脚が拡がっているのが特徴だ。普段は扁平で押しつぶしたような姿で海底にじっとしているが、移動の際には耳のように見える頭上のヒレをパタパタと動かして泳ぐ。

また、メンダコは96%が水分でできており非常みずみずしい。人間の水分量は新生児でも80%ほどであるため、ちょうどポカリスエットをがぶ飲みした新生児くらいの水分量である。

7.マグロ[Tuna]


マグロはスズキ目サバ科に属し、種類によっては体長3mにもなる大型で肉食の回遊魚だ。

海の生き物の中でも最速の時速160kmで泳ぐことができるため、全速力のマグロが高速道路に侵入すると、一発で90日の免許停止をくらう。

ほとんどの魚はエラを動かして酸素を取り込んでいるが、マグロはエラを動かす筋肉が無いため、泳ぐことで口からエラに海水を通して呼吸しており、止まると死んでしまう。この呼吸法をラム換水法と言い、多くの回遊魚がこの呼吸法を使っている。

夜間も十分な睡眠をとることはなく、やや代謝を下げ、遊泳速度を落としながら泳ぎ続ける。夜中も明るいビル群にお勤めのブラック企業戦士顔負けの仕事量であるが、大きく遊泳力に優れた流線型の魚体で、広大な回遊範囲を泳ぎ回っている。



以上7種の生き物についての説明文であった。


私のパソコンには、近くで見ると思ってた2倍でかい草食獣(マレーバク)を貼った。


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