彼女のオナラについて
僕は人のミスを怒らないようにしている。
なぜならそれを怒ると今後自分が同じミスをできなくなるからだ。
例えば遅刻。
遅刻にキレたら、しばらくは自分が遅刻できないターンにはいらないといけない。
もし次の日自分が遅刻しようものならもう取り返しがつかない。
何も言われなかったとしても
「こいつやりやがったな」
という無言の圧力を感じるのが嫌だ。
ただ自分が絶対しない事には怒る。
例えば大切な人を殺された
これは絶対自分はやらないから、怒ってよいと思う。
こうやって怒る怒らないを切り分けるのだが、基本的には怒らない。
ただその中でも一番怒るか怒らないか迷ってしまったことは何だろうと考えた。
オナラだ。
厳密に言えば彼女のオナラだ。
された瞬間まず
わざとか考える。
完全にお尻をこっちにむけ、ニヤニヤしてたらこれはキレて良い合図だ。
寝てる時の場合はどうだろう。
これはそっと抱きしめる。僕は臭いをも愛すだろう。
焼き芋を食べ過ぎて思わず出てしまった場合はどうだろう。
これは許せる。思わず
「昭和の漫画か!」とツッコミ笑いに包まれるだろう。
デート中ヤンキーに絡まれ殴られそうになった時、彼女がわざとオナラをしてヤンキーを笑わせその場を和ませた場合はどうだろう。
‥‥ちょっとショックだが、これも許せる。
やはり論点はわざとかどうかだ。
漫画nanaにこんな名シーンがある。
バイト終わりに終電ギリギリの電車に乗るため男女二人で走ってる時、女性のヒールが脱げ終電を乗り過ごしてしまう。
その時の名セリフが
わざとだよ
これには当時賛否両論が巻き起こった。
これがヒールではなくオナラだった場合はどうだろう。
彼女を置いてタクシーで帰ります。