常連感をださないで
行きつけの焼肉屋がある。カウンターだけのお店でもう30回は行っているお店。
そこのお店の良さは美味しいのはもちろんのこと、何回行っても常連感をださないでいてくれるのだ。
そもそも僕は常連さんが店員さんとなれ合ってるお店が苦手で、そういうお店に遭遇すると美味しくても二度といかない。
何度通っても適度な距離を保っててほしいのだ。
美容室でも興味のない本を出されても僕は読んでいるフリをしているので、できれば話しかけないで欲しい。
(ただの人見知り)
そんな焼肉屋さんでお酒の飲めない僕が毎回頼むのは烏龍茶。
しかし何度行っても「お飲み物は?」と初めましての感じで聞いてくれる。そして安い食べ物ではないので、失敗したくない僕は毎度頼む物は同じ。
塩タン、カルビ、マルチョウ、豚トロ、ライスこれを呪文を唱えるかの如く頼むのだが、毎度新鮮な感じで聞いてくれる。
もしこれが「飲み物はいつもので?」とか言われるようなら僕はもう行かない。
一度友人とその焼き肉屋さんに行った時に、友人の体調が急に悪くなりトイレではいてしまった。
まだ食べる前だったので、机の上にはまだ新品の焼いていないお肉達があったのだが、店員さんに謝りもちろんお金は払いその日は食べずにお店を出た。
数週間後、また別の友人とそのお店に行ったのだが相変わらず店長は初めての感じで迎えてくれる。
お肉も食べ終わり次デザートでも食べようかなという時、僕は思った。
「こないだは大丈夫でした?」的な一言あってもよくない?
そしてふと我にかえる。
そうだ
このお店はこれが良いんだ
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