不動産競売入札シミュレーション京都地裁本庁編①R4.5.19開札
さて、今回取り上げるのは「連棟式建物」をチョイス!
京都地裁本庁編
土地が0件・戸建てが9件・マンションが2件で、合計11件の開示です。
入札物件の期間は、
入札期間は5月6日~5月13日
開札期日は5月19日です。
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事件番号:令和03年(ケ)第183号
売却基準価額:6,150,0000円
買受申出保証金:1,230,000円
買受可能価額:4,920,000円
1.土地
種別:土地
物件番号:1
所在地:京都市右京区西京極徳大寺団子田町
地目(登記):宅地
地目(現況):宅地・公衆用道路
土地面積(登記):51.22m2
用途地域:第二種住居地域
建ぺい率:60%
容積率:200%
持分
2.区分所有建物
種別:区分所有建物
物件番号:2
所在地:京都市右京区西京極徳大寺団子田町
種類(登記):居宅
構造(登記):木造スレート葺3階建
専有面積(登記)
1階:33.49m2
2階:35.66m2
3階:23.21m2
間取り:その他
敷地利用権:所有権
管理費等:
バルコニー面積:不明
占有者:債務者・所有者
築年月:昭和44年9月
階:1階~3階
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■ポイント■
★物件明細書より
3.買受人が負担することとなる他人の権利
【物件番号1、2】
なし
4.物件の占有状況等に関する特記事項より
【物件番号2】
本件所有者が占有している。
5.その他買受の参考となる事項より
なし
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★現況調査報告書より
1.建物共有者(A)が本建物を居宅として使用している。
2.北東側で建築基準法上の道路(市道)と接している。
3.北東部分に道路部分(約1.5㎡)を含み、有効宅地部分は約49.72㎡である。
4.一棟の建物(連棟式建物)の一部から3階建てにしていること等から、違反建築物の状態となっているものと思料する。
5.建物内にペット用トイレ及びペットフードが存在したが、ペットは確認できなかった。
※関係人の陳述等より
B
1.本件建物にはAが居住している。
2.本件土地・建物について共有者間で債権債務はありません。
3.建物内で猫1匹を飼っています。
※執行官の意見より
1.A宛の照会文書を投函したが、期限内に回答はなく、Aとは連絡が取れなかった。
2.本件建物内にはA宛の郵便物が複数存在したが、第三書の占有を示すものは認められなかった。
3.立ち入り調査の結果及び関係人の陳述等から、Aが本件建物を居宅として使用していることが認められ認定した。
※間取り及び室内写真より
1.間取りは、5DKのようです。
2.資料で見る限り3戸1の連棟式建物のようです。
3.室内写真より家財道具、電化製品など実生活を感じられます。
4.不要な荷物らしき物も見受けられます。
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★評価書より
・最寄駅から約700m。徒歩9分です。
・用途地域|第2種住居地域
・接面道路の状況|北東側幅員約6.3m市道。
・ライフライン|上水道、ガス配管、下水道あり。
・経済的耐用年数|記載なし
・特記事項|
①従前建物から3階建てにした時の建築確認申請はなされていない模様で、また、前面道路に係る本件との境界判定(道路明示)もなされていない模様。
②実際使用建蔽率は約72%、実際使用容積率は約186%である。
③1棟の建物(連棟式建物)の一部から3階建てにしていること等から、違反建築物の状態となっているものと思料する。
・基礎となる価格として約878万円が評価額として算出されています。
・評価人の算定した募集事例がなたいめ近隣募集事例より算出約8万円/月。年間で96万円となります。
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【では、入札時のシミュレーションを見ていきましょう。】
計算式1【売却基準価額での計算】
96万円÷615万×100=15.6%(表面利回り)
計算式2【基礎価額での計算】
96万円÷878万×100=10.93%(表面利回り)
計算式3【計算式2より2割減で求める計算】
96万円÷702万×100=13.67%(表面利回り)
上記のようになりました。
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★入札時のポイント★
まず抑えるべきは連棟式建物である点です。
ご存じの通り、お隣さんと壁がくっついているので、隣との接着分から雨水が侵入してくるリスクなども考慮が必要です。
また、3戸1の真ん中に位置するため、本物件を切り離すのはかなり高額な費用がかかるかと考えられます。
できれば、どちらかの建物が取り壊すため切り離しをしてくれるとありがたいです。
入札の狙いとしては、現在お住まいである所有者に対して賃貸として部屋を貸出しすることができるとありがたいですね。
ただ室内の状況を見ていると、荷物が整理などされていない点を考えると退去予定であるのか?その点も考慮が必要です。
写真でわかる水回り(浴室、キッチン)は問題なく使用できそうです。
猫ちゃんの飼育状況がどうなのか?その点がきになりますね。
所有者が退去されても駅から徒歩10分圏内でありますし、写真での判断ですが、1階部分に車も止められそうなので、借り手はつく物件でしょう。
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YouTubeちゃんねる
『不動産屋ちゃんねる』
こちらでも、色々と情報を配信しています。よければ、そちらもチャンネル登録の上、ご覧下さいませ🤗
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※注意しましょう!
現在、入札する添付書類が増えています。
「陳述書」です。
せっかく調査して、振込して、提出する入札書です。
くれぐれも書き間違い、書き損じ、書き忘れなどがないように注意してください。
これから入札検討される方は、「陳述書」の添付気を付けて下さいね。
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※筆者の紹介
前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。
現在は、自身でも入札をしています。
個人的に入札するのは、表面利回り20%以上の見込みがる物件のみです。
なので、ビギナー向けではありません。
これから不動産投資を始めたい、競売で購入したいとお考えの方はビギナー向けの物件から始められるのがよいでしょう。
個人的には1R,1Kタイプがお勧めです。収入は低くなりますが、マンション全体の管理を管理会社がしてくれるので、御自身の負担は少ないです。
勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。
やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?
現在下記のホームページでも不動産競売投資のお話も書いています。
併せて読んで頂けたら幸いです。