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競売入札シミュレーション 大阪地裁本庁R2.6.17開札③

今回取り上げるのは下記の競売物件です。

大阪地裁本庁管轄で開札日は6月17日です。
入札期間は6月3日~10日までの間に入札が必要です。

事件番号 令和02年(ケ)第21号
売却基準価額 16,390,000円
買受申出保証額 3,280,000円
買受可能価額 13,112,000円

所在地:東大阪市鴻池徳庵町
種類(登記):居宅
構造(登記):鉄筋コンクリート造1階建
専有面積(登記):2階部分 93.02m2
間取り:4LDK
バルコニー面積:あり
管理費等:24,810円
敷地利用権:所有権
占有者:債務者・所有者
築年月:平成18年7月
階:2階
総戸数:164

では、3点セットを見ていきましょう。

■ポイント■

・地役権の設定がある。
マンションのため特にきにすることはありません。
・所有者が占有しています。
・滞納は平成30年2月から令和2年2月調査時点までで
約63万円あります。
・所有者のコメントあり
居住している。
・滞納金には遅延損害金が発生しています。調査時点で約10.5万円です。
・室内写真を見ると丁寧にお部屋を使用されているのが伺えます。
・お子様含めたご家族で住まわれている様子が伺えます。
・マンション全体の修繕積立金は約2億1800万円積み立てがあります。
・調査時点では敷地内の駐車場は空きがあるようです。
駐車料も1台500円~3500円。かなり安いですね。
・滞納金として、駐車場使用料の滞納、水道使用量の滞納、自治会費の滞納が別途あるようです。
・鑑定人が算出している取引事例より
同マンションの成約事例を基に算出している額が㎡単価28.4万円で算出されています。
競売の落札事例ではなく、一般の取引事例のためこの金額は市場取引で購入する際の目安として見ることができます。

今回の物件は㎡数が93.02㎡ありますので
93.02×28.4=約2640万円となりました。

では、入札を考えていきましょう。

1.滞納金の額 約100万円を考慮する必要がありますのでその額は入札額より引いて考えます。

2.改装費用
室内の写真では大きな傷み損傷が見受けられないので原状回復の改装費程度で考えると約60万円とします。

改装後の市場での販売価格が2780万円と予測すると

1.買取再販事業者の入札額を考える。

2200万円と予測しました。

2.一般の方が入札する場合を考えると、上記の価格より少し高めで考えますので、2250万~2300万円この辺りでの入札が狙い目だと思います。

この結果は6月17日以降にお届けします。

※筆者の紹介

前職の会社で約2年半で競売物件60件程度の落札、占有者交渉、リフォームプランニング、売却を手掛ける。

勤め先の会社では強制執行をしなくても良いように占有者との交渉で対話を重ねる。結果、自身担当での強制執行は0件。現地調査、裁判所記録閲覧、3点資料の読み込みにより写真から占有者の性格等を読み込み、入札する、しないなどを選別する。反社会的勢力の所有が疑わしい物件を写真から判断。そして現地管理人へのヒアリングで確認すると的中するように至る。

やり方がわかれば簡単です。何か難しそうであったり、落札後のリスクが読めないため入札を躊躇される方も多くいらっしゃると思います。ですが、しっかりと注意点を抑えていけば何も難しくもなく参加できるので、安く買いたいとお考えの方は一度競売を考えてみてはいかがでしょう?


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