パワードスーツが登場するSF映画
こんにちは、藤本です。
2014年7月4日に日本公開された『ALL YOU NEED IS KILL』という映画をご存じでしょうか。桜坂洋さんの2004年の同名の作品の実写映画版で、トム・クルーズが主演したハリウッド映画です。この作品にはパワードスーツが登場するため、映画評を記事にしたいということで新聞社(広告代理店だったかも)から試写会に招待をいただき取材を受けたりしました。もちろん、原作を知っていたこともあり、公開されたら見る予定にしていた映画でした。実際、公開になってから、当時小学生だったロボット好きの息子と映画館で2回目を見ています。
この映画では、何度も時間を戻りループするタイムリープが物語を動かす仕掛けになっています。タイムリープが使われる作品は、『時をかける少女』や『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』なんかが思い出されます。調べたら山ほど出てきます。最近のアニメですが、『Re:ゼロから始める異世界生活』も面白いですね。この物語の原作と映画版ではエンディングが少し違いますので、ぜひ両方を楽しんでいただければと思います。原作に忠実な漫画版もあるので、文字はちょっとなと思う方はそちらでお楽しみください。
さて、6年前のやり取りを思い出してみるとこんな感じです。せっかくなので、こころの中でどんなことを考えていたかも付け加えてご紹介したいと思います。
Q. 物語に出てくるパワードスーツと現実を比べてどうでしたか?
すごすぎますよ。(としか答えられない。近いことはできるのだけど、現実にできていないことを体感できるのが映画ですね。)
Q.いつ実現できますか?
お金あったらできますよ、技術的には10年~15年もらえれば。もちろん、ATOUNは、兵器を開発するつもりはないので、建機になりますけどね。(戦争で兵士が死ぬなんて馬鹿げたことを未来人がやるなんて思えないよ。無人機でしょ。いや、未来では戦争なんて馬鹿げたこと自体がなくなるはず。)
Q. 今でも実現できるシーンはありましたか?
車を動かしたりはできるんじゃないですか。(今度やってくれと言われたら、少し改造しないといけないからお金かかるし嫌だな。)
Q.これからの開発に参考になるところはありましたか?
もちろんですよ。これだけ詳細に近未来の世界を描いてもらって、映像にまでしてもらえたんです。参考にならないはずないです。創業した時から、SF作品からヒントをもらってます。(こころの中も同じ)
最後の質問で、少し言及していますが、ATOUNでは創業当時からSF作品にヒントをもらい、SF作家さんと未来のシナリオを話し合ったりするところからプロトタイプ開発をスタートさせてきました。力の面での障壁がないパワーバリアレス社会を目指して事業を進めてきたのも、高齢者の割合が30%を超える世界はどんな世界になっているだろうかって空想から始まっています。
しかし、ここ数年開発を進めている歩行支援パワードウェアHIMICOなどは、パワーバリアレス社会という言葉では説明できなくなってきています。歩く能力を取り戻してもらうきっかけになるようなプロダクトを目指しているため、パワー以外のアビリティーに焦点が当たってきているのです。過去の自分の能力を思い出し、取り戻すための道具になれないか?そんな話が会社のいたるところで議論が始まり、ATOUNの目指す未来をアップデートしなければならないタイミングに来たなと予感させるものでした。
いま、ATOUNでは、想像する未来を紡ぐことを進めています。タイミングが合えば、公開し、一緒に議論していくきっかけにできればと思っています。
さて、家で映画でも見ようかって時には、ハードSFではありますがぜひALL YOU NEED IS KILLを楽しんでいただき、ATOUNのパワードスーツと見比べていただくのも一興かと思います。
本日も、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?