会議のための会議を減らし価値の創造を
世の中には、会議をするケースが様々です。家族会議からはじまり、社内会議、重役会議、まちづくり会議etc... それらの基本は、きちんと、目的や課題があって、重要事項を決定するための場であるはずです。
しかし、世の中往々にして「決まらない会議」「目的がない、または不明な会議」が多くあります。また「会議をしたから、民主主義の原則にのっとりましたよ」という、組織の規約を維持するための形だけ会議も少なくありません。もちろん、それはそれで必要なことではありますが。
一番意味が希薄だな、と思うのは「会議をするための会議」です。「次に、東海エリアで行う会議の準備ですが」「そのあとは全国会議の企画と接待の設定ですが」と、会議の準備が目的となっていて、その先の会議で何かを得るわけではなく、ただ、組織のルールに沿って会議するだけ。
会議のための会議として、会議が目的化していても、その参加者との交流がメインである、というならば、その側面は否定しません。ただ、何百人も一堂に会して、どれだけ深い、または良い交流ができるのだろうか、と疑問に感じる面も多々あります。その会議のために、参加している経営者や担当者、経済人の膨大な時間と労力を考えるとなおさらです。
そういう意味では、新型コロナウイルスの感染拡大防止の為に、多くの会議が中止や延期されたり、オンラインに置き換えをしたことで、「あの会議って、今までなんだったんだろう。無くても良かったね」という事が日本中、世界中で起きました。実際私自身も、「これは意味があるのかな」と思える多くの業界や異業種の会合などに参加してきた身としては、「楽になった」という印象を持っています。遠方の場合、観光を兼ねていて会議はおまけ、という人も決して少なくはなく、それはそれで寂しくなった、という方も中にはいるとは思いますが。
今後も、緊急事態宣言の解除、コロナワクチンの普及と共に、リアルな会議もそこその割合(半分近く)は復活してくるとは思いますが、オンラインの利点はぜひ、有効活用をしていって欲しいと思います。また、オンラインの活用により新しく再創造された時間やお金を、それぞれがより大切にすべき事に費やしたり、時には、十分な休息にあてるなど、新しい価値を創造していって欲しいと思います。