箱の中と欠けた月に入っていたのは愛だった

※今回の日記はとても長いし、またしてもアイドルマスターの文脈でドルステを理解する描写がいっぱいあります。

令和5年、1人のプロデューサーが青撫子になった。私がドルステに出会った話は以前のnoteで書いている。
既にシアターコンプレックスの有料会員になっていた私に優しいフォロワーさんが丁寧に観る順番を教えてくれて、「多分プレみかが好きだよ」と予言までしてもらった。「プレゼント◆5」シリーズはプライムーンとGS382を優しく厳しく見守る要様と暁さんのアイドル現役時代の物語であるらしい。絶対に早く観たい。茅嶋Pを見ながら「暁さんいいなあかっこいいなあ」と言っていたところ「今の姿知ってからプレ5のアキラ見るとああ……!みたいな気持ちになるよ」とも言われていたから、なおさら早く観たかった。楽曲も予習した(この時点ではプレゼント◆5なら恋愛至上主義、三日月ならShangri-Laが刺さっていた)。余談にはなるが私が何よりも激しい衝撃を受けたドルステ楽曲はJoker Game、SideMもMOON NIGHTのせいにしてに殴られて落ちた人間なのであまりにも音楽の好みがわかりやすい。

待ってろ、プレゼント◆5。

「プレゼント◆5」を観る

初手、落選
私はここで「暁の章」の冒頭を思い出したけど、リアルタイムでドルステを追うリボン・アムール各位は「暁の章」を見てこれを思い出したのかもしれない。
なるほどね、V系バンドからアイドルへ。「本当に理由あってアイドルじゃん!!!!」と声が出た。モテたい、ギャルにキャーキャー言われたい、素晴らしい理由だと思う。ヤマトの言うことは絶対。これは愛込めで聞いたぞ! V系からキラキラアイドル目指して頑張る若い子を見ていると生命力が高まってくる。アイドルの自己紹介からしか得られない栄養がある。
が、皆みたいに元気に自己紹介できない、やっぱりアイドルなんて無理だよ、みんなの足を引っ張っちゃう、と言うユッキーを見て「護りたい……」と心から思った。世界一可愛い。ちなみに、私は765プロでは萩原雪歩を担当していた。

「Impervious Resolution」を聴いてください。

ユッキーを見ていると、なんだか雪歩を愛でている時と同じ脳内物質が出る。私は青リボンなのかもしれない……。そもそもユッキーのフルネーム「風間雪大」って良すぎる。名前からして爽やかだし、メンカラは青だよ(もしくは白)。
それと作詞担当の茅嶋暁概念にはさすがに動揺した。そう言えば「師匠が作った曲」って382が言ってたね。

「同じところで360度回ってみたらいい」
思い悩むムツキくんにマスターがかけた言葉。私自身そこそこ人生迷走中だからか、沁みる言葉だと思った。私も一旦ここでクルクル回ってみてもいいかなとか。
にしてもメンバーを送り出す三日月とプレゼント◆5の姿勢が違いすぎる。背景が違うから当たり前なんだけど。どっちも愛だね。プレゼント◆5の根底にバラバラになりたくない! ずっと一緒にいたい! っていう気持ちがあるのにすごく青春を感じた。それぞれ納得できる道を選んだらいいと思うけど、一つだけ。ムツキくんは「俺もう29歳だし、無理だろ、アイドルとか」なんて言うけど私の担当は32歳で高校教師辞めてアイドルだよ!!!!!

硲道夫のこと考えると何始めるにも遅いとかないって思える。
救済。

まあそれはそれ。年齢は言い訳でしかないので瑣末なこと。大事なのはパッションのベクトルが違ってしまったことだから。そして大事なことはちゃんと大きい声で言えるユッキーが愛しくてたまらなくなってしまった。やっぱり萩原雪歩なんだよな。アイドルをやらないことと離れ離れになることはイコールじゃない。プレゼント◆5って5人だけど6人。
才能とかビジュアルは二の次だとかってプライムーンでアキラさんが言っていたけど、あれはこの時の経験から来てるんだなあ……と思って、もう1回プライムーンと暁の章を見返したくなった。いろんなことが繋がっていて、アイドルたちの地続きの人生を見ているみたい。ドルステってめちゃくちゃおもしれ〜〜〜!!!!!
とんでもない沼だよ。

アイドルのデビュー曲タイトルがユニット名だったり、歌詞にユニット名が入っているのが大好きだからプレゼント◆5が大好き。歌プレと呼びたい。これもアキラさんが作ってるのかな。作ってそう。あの人382の曲にも「GS382」って入れたがるしな。とかとか。
私も空に落ちるで名前コールしたいしYOSSHA!!って言いたい。当時のリボン達がシンプルに羨ましい。青羽自動車さんなんとかして2023年内にタイムマシン作ってくれませんか!?

最後に、プレゼント◆5を見ながら思っていたことが1つ。すっ……ごい、懐かしい平成の香りがする。カジュアルなホストみたいなヘアメイクだったり、薄くて丈が長い萌え袖カーディガンだったり、激しめのダメージジーンズだったり、ボンテージパンツ(これを着こなせる男を私はまだ茅嶋暁と榊夏来しか知らない)だったり。
でも、まあ、それもそのはず、プレゼント◆5の初演は2012年=平成24年。彼らは当時の「バリバリにイケてるお兄さん」なんだよ。当時の私はまだまだ背伸びしたいお年頃で、初代プリキュア別冊マーガレットで育ち、近所のお姉さんが買い揃えていたGALS!を読み、「わがままファッションガールズモード」を狂ったようにやり込んで、毎週VS嵐を見ていた。出逢うのが10年遅れてあの手の流行りも終わってしまっただけで、プレゼント◆5はまさにあの頃憧れたカッコイイお兄さん。親から少し離れる13~14歳頃に好きになったものは一生続きがちだとも言うし、流行りは終わったと言ってもやっぱりギャル文化への憧れは忘れられないよね。プレゼント◆5を見ていると精神が中学生に戻る気がする。そういうのもあってプレゼント◆5は刺さったのかも。

【追記】
初期はマスターが日替わりキャストだったらしい。永山マスター、死ぬほど見たかったが……!? 彼は私が愛するミュージカル「青春鉄道」で不動のセンター東海道新幹線を演じている。好きというか推しというか、信頼という感情が近いかもしれない。
KIMERU様もそこで私の最愛の最推しを演じているのでどちらにしろ、ではあるけど。見られないと思うと見たくなるのが人間の性。2人とももう40歳過ぎてるとか、信じられない。

「side:三日月」を観る

「side:三日月」はプレゼント◆5のライバル・三日月視点のアナザーストーリーらしい。フルムーンというのは「愛込め」で聞いた。あの時は「知らんワード出てきた!?」と思ったけど今は違う。わかる!わかるぞ……!
プライムーンを育てる優しくて落ち着いた大人の要様しか知らなかった私は、天然なところがあって負けず嫌いで時々子供っぽくて普通にボンボンな若い頃の要様を見て一瞬で大好きになってしまった。「今の気持ちを漢字3文字で」好きだが……。「じゃあ4文字で」大好きだが……。子供か? まだ大学生だもんね。しかもベーシスト。ベースを背負う要様を見てうっかり恋をするところだった。ユーリちゃんさんもメロメロになるわ。しょうがないわ。

そんな感じで結成したフルムーン、1ヶ月の活動費が300万。金銭感覚がズレてるスケールの大きい金持ち、大好き。原因は多分「有閑倶楽部」
尊くんも苦労するなあ、まさかこんなことになるとは思ってなかっただろうな。けれど尊くんは「お前らと一緒に苦労したいんだよ」と言う。率直に言ってプロポーズかと思った。そこですぐに「ごめん」と自省できる祐様、人生何回目なんです……? この方の血が流れていたらそりゃ望くんもあんなとんでもない良い子に育つわ。
デビューライブが決まって喜ぶフルムーン。キャパ100人くらいのハコだと聞いて取り乱す3人。ボンボンめ……。要様、中野サンプラザは今年の夏になくなっちゃうんですよ。
プライムーンの時から思っていたけど、ドルステのガールズはやたらとクオリティが高い。全員強烈個性で女装としてはかなり攻めてるけど。あと青羽家の人々の濃さ。ここまで揃いも揃ってだと要様や朔の方がマイノリティなんじゃないかと思ってしまう。

ムツキくんの脱退はムツキくん本人の意志だったけど尊はそうじゃない。大人なんてろくなもんじゃない。3人にそれを悟らせたくなくて演技する尊もだし、していたから順くんも手が出てしまうし祐様も要様もそんな悲しそうな顔をするんだよね。「尊」が「白金くん」になってしまった。泣いた。

この辺りを見ていて、3人のバランスだったり音楽性だったり第三者の圧力や周囲との軋轢で一度挫折するところに少しJupiterを感じた。赤いストイックなリーダーに青色&セクシー担当、可愛い可愛い弟系男子。彼らからまた新しい物語が始まっていくところも。ウワーーーッ!

脱線してしまった。
「音楽は続けるけどバンドはやらない。俺はもう最高のバンドを経験したから」
でまた泣いた。
ここでようやく三日月が三日月になった。元々御曹司だから王子様スタイルが様になってるんだよね。でもライブは路上から始める。フルムーン時代に自分の力で天下取ろうって尊と約束したから……。やっぱり親と喧嘩したのかな。泣きそう。泣いた。
帰ってきた尊にムツキくんも言っていたけど、月は満ちたり欠けたりするもの。満月が欠けて三日月に、三日月に出会った3人が新月に、明が加わったことで10年の時を超えてまた満月になる……ってこと!? 舞台コンテンツでする伏線の張り方じゃない。月齢カレンダーを見るだけで泣く身体になってしまうよ。三日月、尊い…………。
こんなにも尊いのにShangri-Laで普通に狂わされた。王子様が脱がないでほしい。「恋するオトコは眠れない」で見たアキラverのShangri-Laを違法Shangri-Laと呼んでいたけどオリメンでも充分違法だよ。もうさざ波のLOVE SONGしか信じられない。

「オレはぜったい悪くない!」はこれから観るので、こちらと「恋するオトコは眠れない」に関しては次の機会に書きます。今は取り急ぎ、深い愛の物語だったとだけ。

それでは、お付き合いいただきありがとうございました。

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