国際男性デーにむけて

本日は国際男性デーです。国際男性デーとは1999年にトリニダード・トバゴで【男性の心身の健康促進や幸福、ジェンダー平等を促す】ために始まったとされる記念日ですが国際女性デー(3月8日)と異なり、国連が定める正式な記念日ではありません。それでも世界各国で多くの男性向けのイベントが行われたりしております。

日本においては近年でも【男は強者で女・子供・老人は弱者】という認識が社会的に根強く残っており【男は強くならなくてはならない=男の価値は強さ(ここでいう強さとは体力面だけではなく経済力も含みます)】という認識がいまだにあります。そういった価値観の中で弱者男性と呼ばれる方たちの存在が社会的透明人間と化し、行政や民間における支援に目がなかなか向かない事実が存在いたします。
無職又は生活保護、疾患や障害、人間関係の孤立状態など性別に関わらずに社会的弱者になる事は誰にでも起きる可能性がある事です。その為にこの国際男性デーにおいてはそのように社会的に弱者になってしまった男性が存在する事、そしてそういった方々の支援が足りていない事を訴え続け、そして出来るだけの支援を行っていきたいと思います。

パープルリボン運動がありますがこれには「女性に対するあらゆる暴力をなくしていこうというメッセージ」が込められています。この事自体は大変良い事だと思いますが、何故女性だけなのでしょうか?男性に対する暴力を無くしていこうというメッセージは無いのでしょうか?男性に対するDVシェルターがほとんど存在しないのはなぜでしょうか?男性専用車両はどうして常設されないのでしょうか?このような事に疑問を感じたことは皆さんはありますでしょうか。

女性は男性の敵ではありません。同じ人間です。勿論、身体の構造や脳のメカニズム、生理機能と性別によって違います。そういった違いをお互いに認めつつ共に助け合える社会を僕は望んでおります。また同じ男性においても強い立場の者が弱い立場の者を見下したりする事もあります。

「男のくせになさけないな」
「男なのにそんな事も出来ないの?」

といった冷たい言葉をかけるのではなく、真に強き者なら弱き者を支援するぐらいの心意気や力を見せていただく事は出来ないのでしょうか。

大切なのは性別ではなくその人自身の個性です。女性にだって男性よりも力が強い人がおります。となると逆に男性にも女性より力が弱い方もいるのです。【男のくせに】【女のくせに】といった性別を理由に判断するのではなくその人の身体や精神、技能などを含めた個性で人間性を判断していただきたいと思います。
特にLGBTQ+といった一般の男女に当てはまらない性を持った方達もおります。男らしさや女らしさが悪いとは言いません。そこに大切な部分もあるとは思います。しかし【らしさ】だけにとらわれてその人自身を見ないようにはならないで欲しいと思います。

2024年の国際男性デーをむかえるにあたり、今後も今まで以上に男女の格差がなくなり本当の男女平等社会が実現されることを心より願いつつ、今後も活動を続けていきたいと思います。

NPO法人日本弱者男性センター
代表
藤倉たける

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