はじまり。
「私の髪の色って黒だったっけ?」
今まで気に留めたことなんてなかったのに鏡を見てふと違和感を覚えた。
そう、私は解離性人格障害。
中学生のとき祖母が亡くなった。
2世帯住宅で2階にあるお風呂を沸かしているときに
食卓テーブルのそばで祖母は横たわっていた。
なにが起こったかわからなかった。
祖母は救急車で搬送されて、私と家族はタクシーで搬送された病院へ向かった。電灯の光がゆっくりと通り過ぎているように感じた。
それからというものあっという間にお通夜や火葬が終わった。
両親は祖父の虚言や世話のことで毎日喧嘩をしていたと思う。
泣き喚く母親に普段怒鳴ることなんてなかった父親。
まるで別人に変わってしまったのではないかと思うくらい2人の様子は依然と違っていた。その争いに止めに入ろうとすると子供は黙っていろと突き放された。
家には居場所がなかった。
眠れない日々に、誰にも相談ができない環境。
こうして自分を守るために攻撃的な人格が生まれた。
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