No.6 「誰のためにがんばるのか」
10月4日、5日、つまり昨日今日で栃木県で国体がおこなわれていました。
前回の国体が2019年の茨城国体ですので3年ぶりに国体が開催されました。
僕はいつも通りグレコ60kgで出場してました。
結果は初戦敗退。
しかもボロ負け。
過去の栄光を出すようで悪いですが、前回は優勝していたので今回もしっかり勝ちに行くつもりでした。
ですが結果が出てしまったという事実は変わりませんし、もう一回が通じるような世界ではありません。
出場選手全員に平等に、一回が振り分けられているわけです。
ウジウジ言ってたって何も変わりませんので、今大会の振り返りをします。
目標は優勝。
懸念点は、怪我で思うように練習を積めなかったこと。
減量はうまく行き、リカバリーもしっかりできた。
睡眠もしっかりとれた。
試合前の気持ちの整理もうまくコントロールできていたと思う。
ここまで書いてきていい感じじゃん!と思ったのですが、肝心の試合中に問題があったと思いました。
相手どういうスタイルで、どういった技を使ってくるかわかっていたにも関わらず、それに対して極端にビビり、対応することができませんでした。
とにかく攻めることができませんでした。
細かい技術的な反省は抜きとしても、思い切りに欠ける試合をしてしまいました。
何より、後悔が残る試合でした。
試合後、応援にきてくれていた父と話しました。
特に試合のことについて深く話すことはなかったのですが、会話中の父はどこか悲しげというか寂しげな表情でした。
僕はそこで大学時代のことを思い出しました。
それは、レスリングを始めてからほとんど全ての試合を見にきてくれた父にどうにかしてメダル争いに絡んでいる自分を見せたかったがために頑張っていた気持ちでした。
初めてインカレで優勝した時に「やっといいところを見せれた」と父に伝えていたのを今思い出しました。
自分が結果を残せていた時は常に頭の中にあった「家族のために」という思いを忘れてしまっていたのです。
今回の大会は結果としてもレスリングの内容としても0点でした。
しかし、一番大切にしていたはずのものを思い出させてくれた大会だったのかもしれません。
正直なところ、結果も内容もダメすぎて、塞ぎ込みそうなところを無理やりポジティブに切り替えているだけなのかもしれません。
でも無理やりやっていくしかないのです。
落ち込んでいる暇はないのです。
asローマというイタリアのサッカークラブの監督をしているジョゼ・モウリーニョは、人として大切にしなければいけない3つのこととして「勇敢さ」「誠実さ」「家族」を挙げています。
「勇気」を持って攻め込み、「誠実」に生きて、「家族」を大切にする。
今回の大会だけを切り取ったら失敗になるかもしれません。
しかし、のちにこの大会があったから成功することができた、と言えるようにこれからも練習を積んでいかないといけないのです。
失敗は、失敗した時に辞めてしまうから失敗になるらしいです。
「朝鍛夕錬」「千里の道も一歩から」
少しずつ、一歩ずつ練習も失敗も成功も挑戦も積み重ねていき、夢、目標を達成して行きたいものであります。