No.4「人の為の善」
僕は東京で一番好きなところはどこかと聞かれたら「新宿御苑」と即答すると思います。
理由は色々あるのですが、その一つには「芝生に座ってもチクチクしない」ことが挙げられます。
これは意外と重要なのです。(個人の感想です。)
普通に好きなところは四季折々の景色を見せてくれたり、温室があったりして楽しいです。
どのくらい好きなのかというと、大学一年の時から約7年間通っていて、さらに去年には年間パスポートも買ってしまったくらい好きな場所です。
僕にとってのディズニーランドです。
気になった方は入場料がかかってしまいますが、是非足を運んでみてください。
ただの自然があります。
僕には新宿御苑に行った時のマイルールを作ってあります。
それはゴミ拾いです。
ゴミ拾いに関しては他の場所でもやっています。
登山の時と、世界遺産などの観光地に行った時にもやっています。
新宿御苑や世界遺産では入場券がもらえますが、それがよく落ちていたりしますので、そういったものを拾ったりしています。
なぜこんなことをしているのか。
これにも理由は色々あるのですが、一つには観光地や自然があるところには、歴史的な建造物や自然を見にきているのであり、決してゴミを見にきている訳ではないということ。
自分がゴミを拾うことで一人でも気分を害する人が減って欲しいという思いでやっています。
もう一つ、これが大きな要因ですが、今年の目標が「偽善者になること」だからです。
多くの人が年初めに今年の目標を立て、達成をできるように日々を過ごしていると思います。
当然僕もレスリングの目標を含め色々と考えました。
その中の一つが「偽善者」になることでした。(一応、ゴミ拾い自体は前から続けてました。)
前回に引き続きこいつは何を言っているんだと思われても仕方ないと思っております。
なぜ「善人」ではなく、どちらかというと印象の悪い「偽善者」なのか。
それは、「偽善」とすることである意味での逃げ道を作っていたいからです。
こんな自分でも、良い人になろう、良いことをしようと何度も考え実行し、その度に挫折し、さらには自己嫌悪になることもしばしばありました。
善人になろうとして自滅していたわけです。
そんな中で、ある言葉を耳にしました。
「やらない善より、やる偽善」
特別珍しい言葉ではなく、どちらかというとありふれた言葉だと思います。
これを聞いた時に、「あ、偽善者になるくらいが自分にはあっているんじゃないか」と思いました。
常に良いことをすることは自分にとってマイナスの面も多く含んでいたので、当時の自分には、この言葉がスッと入ってきました。
そこで、無理のない範囲で自分にできる良いことはなんなのか、考えた結果が「決まった場所でのゴミ拾い」だったのです。
この偽善者になろう作戦は自分の心にプラスに働いています。
まず、良いことをやっていると思えるので自己肯定感が高まり、一人で勝手にいい気分になります。
他にも、観光地や自然の保全活動に自分も微力ながら貢献していると思うと、勝手にテンションが上がります。
このように、自分にも自然にとっても良いサイクルができていると思っているのです。(同行者は汚いと思っていたかもしれませんが。)
偽善の押し付けではありませんが、一人一人が自分にできる無理のない範囲での善行または偽善ができれば、世の中は少しづつ良くなっていくのではないかと思います。
「人の為の善」と書いて「偽善」
人の為に、世の為に、何より自分の為に何かできることはないか探してみたいものであります。