これまでについて(2)
もう何年前になるんだろう。
2003年に会社を作ったから、はや20年前。
京都リサーチパークの一坪オフィスに拠を構えて、当時の若者(就職氷河期真っ只中の人たち)の就労支援事業を始めました。
創業資金は鬼のサラリーマン時代に2年間で貯めた300万円。
まあ、信用も武器も商材も何もない中で、とりあえず想いだけで会社を始めたものですから、一ヶ月5万円のオフィス料や税理士顧問料1万円もかなりきつかった。一年目は無休・無給で働き続けてようやく立って売上高は70万円少しだった。
300万円で始めた会社も、節約に節約を重ね(毎日カップラーメン)たものの、1年間でどんどん資本金を食い潰し、2年目のとある時期には残金7万円となっていました。当時の私は現預金もないし、自宅も車などの資産もなかったので、本当に手元には7万円しかなく、来月売上が立たなければ会社は倒産というのを何ヶ月か続きました。
よくよく考えると結婚した2008年でも、役員報酬は月額20万円。2005年〜2007年頃は月額16万円。この時期は本当に貧乏でした。2008年までは社長である私が一番給料が少ない状況でした。この状態の時に、よく家内は結婚に踏み切ってくれたなあと今でも思うのですが、それはまたの機会に書きたいと思います。
仕事を頂けることって、本当にありがたいことだなあと思います。当時の厳しい状況を思い出すと、常に仕事を頂けることのありがたさを忘れないようにしています。仕事はあるものではなくて、自分で信頼を獲得して、とりにいくもの。待っていても来ないもの。
写真は京都リサーチパークの一坪オフィスを退去し、京都商工会議所にお声がけいただき、インキュベーション施設のマネジャー兼管理人として、もう少し大きなオフィスに移転する前日に撮ったものです。すべての荷物を片付けて、次のステージへ進もうとする時期。2005年の8月でした。
(2023年1月25日 フェイスブック投稿記事)
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◇プロフィール
藤井哲也(ふじい・てつや)
株式会社パブリックX 代表取締役/株式会社ソーシャル・エックス 共同創業者
1978年10月生まれ。京都大学公共政策大学院修了(MPP)
2003年に人材ビジネス会社を創業。2011年にルールメイキングの必要性を感じて政治家へ転身(2019年まで)。2020年に第二創業。官民協働による価値創造に取り組む。現在、経済産業省事業のプロジェクト統括も兼務。
議会マニフェスト大賞グランプリ、グッドデザイン賞受賞。著書いくつか。
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